運転免許の違反点数を確認する2つの方法を紹介|申請の流れや注意点も解説

「違反切符を切られてしまったけど、免許停止にはならないかな?」

「過去の違反と合わせると、自分の免許の点数はどれほど残っているのか確認したい!」

自分の不注意で違反切符を切られたときは、上記のように不安を感じてしまう方も多いでしょう。

現在の免許違反点の累積情報が知りたいときは、自動車安全運転センターに「運転記録証明書」か「累積点数等証明書」の発行申請が必要です。

本記事では、証明書の概要や申請方法、注意点などを紹介します。

さらに、運転免許の点数に関係する制度の基本も解説しますので、免許の点数確認だけではなく、免許の点数に関する基礎知識も身につく内容となっています。

免許の点数確認にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

免許の累積点数は2つの証明書から確認できる

現在の自分の違反累積点数は「運転記録証明書」か「累積点数等証明書」で確認できます。

自動車安全運転センターで発行できる証明書は4種類ありますが、運転免許の累積点数が確認できるのは「運転記録証明書」か「累積点数等証明書」だけです。

自動車安全運転センターで発行できる4種類の証明書の概要は下記のとおりです。

  • 「運転記録証明書」:過去5年・3年・1年の交通違反、交通事故、運転免許の行政処分の記録を証明
  • 「累積点数等証明書」:交通違反や交通事故の現時点の点数を証明
  • 「無事故・無違反証明書」:無事故・無違反で経過した期間を証明
  • 「運転免許経歴証明書」:過去に失効・取り消された免許または、現在受けている免許の種類、取得年月日等を証明

運転免許の累積点数が確認できる「運転記録証明書」と「累積点数等証明書」について詳しく見ていきましょう。

運転記録証明書

運転記録証明書とは、過去5年・3年・1年の期間を選び、その期間内の交通違反、交通事故、運転免許の行政処分の記録について証明するものです。

運転記録証明書に記載されている内容は下記のとおりです。

  • 申請した期間の交通違反や交通事故
  • 行政処分の年月日や内容、点数
  • 現時点での累積点数と前歴回数

過去に遡って期間を指定できるのが特徴ですが、過去5年までに限定されているため、5年より前の履歴は確認できません。

運転を生業とする業種への就職時に、利用されることが多いようです。

累積点数等証明書

累積点数等証明書は、現時点での交通違反や交通事故の点数を確認・証明するものです。

そのため、現時点で違反点数がどれほど累積されているのか把握したい方が利用しています。

証明書の申請方法と手数料

自動車安全運転センターが発行する証明書の申請方法と手数料について紹介します。

証明書の申請は下記の3つの方法が利用できます。

  • 警察署・交番・駐在所・免許センターで申請する
  • ゆうちょ銀行・郵便局で申請する
  • インターネットでの申請はスマートフォンアプリを使用する

上記3つの申請時に共通して必要なものは「運転免許証」です。

また、申請時には670円の手数料が必要です。

そのほかに、ゆうちょ銀行や郵便局で申請する際は、払込料金が必要になります。

警察署・交番・駐在所・免許センターで申請する

証明書の申込用紙は「警察署・交番・駐在所・各センター事務所」で受け取れます。

必要事項を記入して、各窓口へ手数料とともに提出する流れです。

証明書の申込用紙は都道府県によって異なるため、県外の家族が代理で申請する場合など、他の県の様式を使いたい場合は、事前に確認しておきましょう。

ゆうちょ銀行・郵便局で申請する

証明書の申請はゆうちょ銀行・郵便局でも可能です。

ゆうちょ銀行・郵便局では、証明書の申込用紙は準備できないため、最寄りの警察署や免許センターなどで用紙を貰っておく必要がある点にご注意ください。

ゆうちょ銀行・郵便局の窓口では、必要事項を記入した用紙と手数料の支払いをして申し込みができます。

インターネットでの申請はスマートフォンアプリを使用する

証明書のインターネットでの申請は「運転経歴に係る証明書申請アプリ」をインストールする必要があります。

申請に必要なものは下記のとおりです。

  • NFC機能を内蔵したスマートフォン(運転免許証から申請者情報を読み取るため)
  • 運転免許証発行時に設定した4桁の暗証番号
  • メールアドレス

ただし、証明書の発送先と記載住所が異なる場合、アプリによる申請はできませんのでご注意ください。

アプリ申請での支払いは、下記の方法が利用できます。

  • 指定のコンビニエンスストア
  • 銀行ATM(Pay-easy、ゆうちょ銀行)
  • ネットバンキング(Pay-easy、ゆうちょダイレクト)

アプリでは、申請書の受付は可能ですが、運転免許の点数はアプリ上で確認はできませんのでご注意ください。

免許の点数を確認する証明書を発行するときの注意点

免許の点数を確認するための証明書を発行する際の注意点は下記のとおりです。

  1. 申請した証明書は「交付に時間が必要」
  2. インターネットでは「点数の確認はできない」
  3. 代理申請するときは「必要な書類が増える」

3つの注意点について詳しくみていきましょう。

1.申請した証明書は「交付に時間が必要」

申請した証明書は、発行されるまでに時間がかかります。

下記のように受け取り方によって待ち時間が異なります。

  • 免許センターで受け取る場合:約1週間以内
  • 郵送の場合:約1~2週間

免許センター、郵送どちらもすぐに受け取ることはできません。

急いでいる方は、1週間以内で受け取れる免許センターを選ぶとよいでしょう。

2.インターネットでは「点数の確認はできない」

アプリを使用してインターネットで証明書交付の申請は可能ですが、Web上で点数を確認することはできません。

就活や手続きなどで必要な証明書は、なるべく早く申請するようにしましょう。

3.代理申請するときは「必要な書類が増える」

自分ではない、家族やほかの人が代理で各証明書の申請をする場合、委任状と代理人の身分証明書が追加で必要になります。

代理申請をする際に必要な書類は下記のとおりです。

  • 委任状
  • 代理人の身分証明書
  • 申請者の運転免許証の番号

上記の書類を忘れてしまうと申請を受け付けてもらえないので、ご注意ください。

道路交通法の点数制度とは?基本を知っておこう

運転免許の点数は、道路交通法の点数制度に基づいています。

点数制度で知っておきたい基本は下記のとおりです。

  • 免許の違反点数は加算される方式
  • 免許の停止処分と取り消し処分に至る点数
  • 違反した場合でもリセットされる優遇措置

それぞれの内容を詳しくみていきましょう。

免許の違反点数は加算される方式

道路交通法の違反では点数制度を採用しており、過去3年間の累積点数等に応じて免許の停止や取消等の処分が行われます。

そのため、免許の持ち点というよりは、違反点数が加算されていく計算方法になります。

点数制度の主な内容は以下のとおりです。

一般違反行為(信号無視・放置駐車違反等)に付けられている基礎点数特定違反行為(酒酔い運転・ひき逃げ等)に付けられている基礎点数交通事故を起こした場合の付加点数あて逃げ事故の場合の付加点数

引用:警視庁「点数制度」

免許の停止処分と取り消し処分に至る点数

免許停止や取り消し処分に至る点数は、過去3年以内に行政処分の有無があるかどうかによって異なります。

具体的には下表のとおりです。

過去3年以内に行政処分を受けたことがない場合6点から14点までは停止処分に、15点以上は取消処分に該当
行政処分歴が1回の場合4点から9点で停止処分、10点以上は取消処分に該当
行政処分歴が3回以上の場合2点又は3点で停止処分、4点以上は取消処分に該当

参照:警視庁「点数制度」

交通違反の点数は、違反内容によって詳細に定められています。

それぞれの違反点数を確認したい方は、警視庁「交通違反の点数一覧表」をご覧ください。

違反した場合でもリセットされる優遇措置

基本的に免許の違反点数は、過去3年以内の違反行為等の点数を合計しますが、定められた期間の間、無事故・無違反の方には優遇措置があります。

優遇措置の具体的な内容は下記をご確認ください。

・1年間、無事故・無違反の方免許停止期間や免許が失効した期間を除き運転可能な期間が、前の違反と後の違反までの間が1年以上無事故・無違反・無処分である場合に限り点数は累積されません。・2年間、無事故・無違反の方2年以上無事故・無違反・無処分で、1点、2点又は3点の違反行為をし、その後3か月以上無事故・無違反で経過したときは、その点数は累積されません。ただし、この場合であっても、この点数は消えるのではなく、違反歴として残っています。

引用:警視庁「点数計算の優遇」

免許停止処分の期間を短縮する方法

もし、免許が停止処分となってしまった場合、講習を受けることで停止期間を短縮することができます。

課せられた処分期間によって、講習時間や手数料、短縮できる期間が異なります。

詳しくは下表を参考にしてください。

処分期間「39日以下」の方は「短期講習」・講習時間:6時間(1日)・講習手数料:11,700円・短縮期間:成績により20~29日
処分期間「40日以上89日以下」の方は「中期講習」・講習時間:10時間(2日間)・講習手数料:19,500円・短縮期間:24日から30日
処分期間「90日以上180日以下」の方は「長期講習」・講習時間:12時間(2日間)・講習手数料:23,400円・短縮期間:停止期間によって35日~80日

参照:警視庁「短期講習」「中期講習」「長期講習

免許の点数確認について気になる質問

運転免許の点数確認について気になる質問を、下記の3つに厳選してご紹介します。

  • 免許点数の確認は電話でもできる?
  • 違反から1年以上経過していると次の免許はゴールドになる?
  • 免許停止中に違反をしてしまった場合の処分は?

紹介する質問3つは免許の点数確認において気になる方も多いと思いますので、ぜひ参考にしてください。

免許点数の確認は電話でもできる?

残念ながら、違反点数の累積に関する情報は、電話等の問い合わせでは答えてくれません。

「運転記録証明書等の申込み用紙」に必要事項を記入のうえ、申請が必要です。

違反から1年以上経過していると次の免許はゴールドになる?

違反してから1年以上経過していると、優遇措置により違反点数の累積がなくなりますが、違反・事故の記録は残ります。

そのため、1年以上経過しただけでは、ゴールド免許にはなりません。

運転免許の更新時、過去5年間無事故・無違反を守れた方がゴールド免許の対象者です。

免許停止中に違反をしてしまった場合の処分は?

免許停止中の違反行為は、前歴の評価対象にはなりませんが、累積点数には加算されてしまいます。

違反行為によっては、免許取消処分となる場合がありますので、十分な注意が必要です。

【まとめ】免許点数の確認は証明書の交付申請が必要

現在の免許の累積点数を知りたい場合、「運転記録証明書」か「累積点数等証明書」で確認できます。

各証明書の申請書は、警察署や交番、駐在所、免許センターで取得できます。

また、ゆうちょ銀行・郵便局でも申し込み可能です。

インターネットでは、NFC機能を内蔵したスマートフォンであれば、アプリを利用して申請ができます。

ただし、証明書の交付は即日対応ができないため、数日〜2週間程は待たなければならない点に注意しましょう。

累積された違反点数によっては、免許停止や免許取消になってしまうため、道路交通法の基本を知り、車の運転は普段より気を引き締めることが重要です。

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