若手・未経験・女性ドライバーが多数活躍する、その秘密は…?理念が生み出した「クリーンな環境」

「社内カフェ」「社内ジム」「テラス席」「UFOキャッチャーやピンボール」などなど
2018年に一新された裕進運輸の社屋には、”運送会社には見えない”空間が広がっています。代表の渡部さんが語る「運送会社のイメージを変えたい」。その理念は社屋から体現されているのです。

有限会社裕進運輸
代表取締役社長 渡部裕之/ワタベ ヒロユキ
1959年生まれ。親族の事業を手伝う形で、運送業に携わり始める。代表に就任後は”クリーンな環境”を目指し、待遇の見直しや社屋の建て替えなど、社員の働きやすい環境の実現を推進中。

「運送会社のイメージを変えたい」!クリーンな会社・クリーンな働き方を目指して

-渡部さんが運送業を始めた、きっかけは何だったんですか?

親族が運送企業を経営していたことがきっかけです。学生時代に家でアルバイトのドライバーをしたのが始まりかもしれません。そのままドライバーとして働き始めて、会社を継いだ感じですね。

-裕進運輸さんに行くと、まずびっくりするのが会社の建物が”とてもキレイ”なこと!なにか込めた想いがあるんですか?

運送企業というと、プレハブの建物だったり、トイレが共用だったり…。ウチも以前の社屋はそんな感じでした。

私は一つの理念として「運送会社のイメージを変えたい」という想いを掲げています。その理念を体現するためには、そのような環境ではいけないと考え、新しい社屋はピカピカで「社員が誇れる」会社を目指しました。

「運送会社のイメージを変えたい!」本気でそう思っていますよ。

-まず、「運送会社イメージを変えたい」と思ったきっかけや、今までの運送会社の問題点について教えてください。

元々、代表になったばかりの頃は会社を続けることに必死でした。少しずつ仕事や経営に慣れてきた頃、ある経営者の方の講演を傾聴して強い衝撃を受けました。「良い会社」というのは、この世の中に本当に存在しているんだって!

-そこで目にした「良い会社」というのは?

私が今まで見てきた企業の多くは「トップが儲かればOK」「会社のことは嫌いだけど、給料のために働く」そんな構図で成り立っていることがほとんどでした。しかし世の中には、「従業員が会社に愛着を持つ」、「会社も従業員を守って、しっかり還元している」そんな組織として、健全であるべき姿を叶えている企業が実在していることを知ったのです。このような組織を目指していくことが、私の経営者としての使命だと考え始めました。

-「良い会社」になるべく、まず何から手を付けていったのですか?

まず、運送業のネガティブなイメージを変えるために、「クリーンな会社」を目指していきました。運送業というと「怖い」「荒い」などのイメージを持たれていたと思います。少しでも印象を良くしてもらうため、まずは「制服の支給」や「身だしなみのチェック」といった身近なことからスタート。その後、清掃やボランティアなどの地域活動を始めていきました。

もちろん、最初は従業員からの反発もありました。活動を始めて10年くらいの間に8割くらいのドライバーが入れ替わることに。ただ、今では賛同してくれる社員がほとんどで、とてもクリーンな労働環境になっていると思います。

そのおかげなのかは分かりませんが、今ではウチのドライバーの大多数が”運送業未経験スタート”。「ドライバーになりたい!」って人たちにとって、安心して入社できる環境になっているんですよ。また、女性ドライバーも活躍中で、特に”若い女性”がここまでたくさん働いているのは、他社にはないウチの大きな特徴だと思いますね!

-少しずつ、クリーンな会社を実現していったのですね!

もちろん、従業員に求めるだけではいけません。会社としても社員に対して、「真摯でクリーンな対応」ができるように制度を改善していきました。その1つが給与システムの見直し。運行や稼働数によって大きく給与が変動してしまうのではなく、”働いた分だけちゃんと給与が貰える”評価システムを構築しました。

「最初は全然稼げない…」「手当がないと給料がグッと下がる…」なんて不透明性が無くなったことで、ドライバーを始めたばかりでも”安定して収入が得られる”そんな給与体系を実現できました。

10年後の理想の姿へ!”新しい”運送企業を目指して

-キレイな社屋についても、クリーンな会社作りの一環なんですか?

どれだけ待遇を改善していっても離職率が一定数あったので、いっそのこと、社員に「どんな会社が理想なのか?」を自由に書いてもらう機会を設けてみました。蓋を開けてみれば理想の中には、「女性用トイレが欲しい」など、普通の会社なら当たり前といわれるようなことも書いてあって、「そうか、こんなこともできていなかったんだ…」と気づかされたのです。

当時が社屋の建て替えのタイミングだったので、社員の理想の会社にするというスタンスで”新しい”会社作りを進めてみました。

-「カフェ」に「ジム」「キッチン」など、社内設備もユニークですよね。

要望の中には、一見「そんなのは無理」と思えることもありましたが、まずはやってみよう!”運送業の当たり前、社会の当たり前”を変えていこう。とできる限り採用しています。正直、導入しても使われていないものもありますが、「社員の想いに本気で応えて、会社を良くしていく」という姿勢が伝わればいいなという想いでこれからも取り組んでいきますよ!

クリーンな振る舞いは巡り巡って、ドライバー自身のためになると思っています。

-会社のこれからについて、考えていることはありますか?

ドライバーが会社の理念を理解して”クリーン”に努めてくれている分、会社としては、もっとドライバーに還元をしていく義務があると考えています。一番わかりやすい還元で言えば、「給料を上げる」ことですよね。

そのためには荷主様からの運賃を上げる必要があります。その際に、ウチのドライバーが”当たり前の事を当たり前”にしてくれていたら、「ウチのドライバーちゃんとしているでしょ?」って交渉もしやすくなるんですよ。

-当たり前とは?どんな行動なんでしょうか?

「挨拶」や「安全運転」その程度の当たり前で大丈夫なんですよ。会社としても、しっかりとした教育や、待遇の更なる改善に努めていくのでその分、ドライバー自身も”自分たちのため”に、クリーンで当たり前の働き方していけば、互いに幸せになれる。「本当に良い会社」になれると私は信じています。

この会社なら、周りの人にも安心してもらえる!そう思えました!

大型トラックドライバー 加藤和也(かとうかずや)さん
2021年入社。前職は土木関係の会社に勤務。実は幼いころから「トラックに乗ってみたい」という夢を持っていました。

-加藤さんはドライバー未経験で裕進運輸に入社したんですね。

もともと「大型トラックドライバーになりたい」という想いは持っていました。ただ、就職の際は両親に反対されたので違う業種の企業へ入社。社会人として数年過ごしているうちに「本当にやりたいことをしたい」という想いが強くなっていったので、転職を決意しました。

-数ある会社の中でなぜ裕進運輸に入社を決めたのですか?

1番の決め手は小さな車格のトラックから始めさせてくれる所でした。大型トラックに乗りたいとは考えていましたが、正直いきなり大きなトラックに乗るのは「すこし怖くて…」。ちいさな車格から始めさせてくれるという所が未経験の自分には大きなポイントでした。

-会社のイメージはどうでしたか

数社の運送企業を会社見学に行きましたが、正直1番きれいな会社でした。「しっかりとした会社なんだな」と印象的で、ここでなら「家族も安心してくれる」と思えたのも事実です。最初に反対されていた分「ちゃんとした会社だから安心して!」と言えたのは、今思えば大きな決め手になったと思います。

-働きやすさについてはどうですか?

毎日夕方には帰れて、週末には休めるので、”仕事だけの毎日”にならずに無理なく続けられています。あとは、”いわゆるドライバーって感じの怖い人”がいないのも驚きました。会社のいい雰囲気の1つの理由かなと思います。女性のドライバーもたくさんいるし、若い同年代がメインなので、いい意味で「ドライバーの会社」って感じはしませんね。

-ドライバー未経験の方に一言お願いします。

僕も未経験スタートですが、裕進運輸はそんな人にこそオススメの環境だと思います。女性ドライバーや若手の人が多くて、明るい雰囲気なのでわからないことも聞きやすいです。もちろん教育・研修もしっかりしているので、独り立ちまでしっかりと面倒を見てくれますよ。「自分にドライバーができるかな…」「どの会社がいいか分からない…」って悩んでいるなら、まずは会社見学に来て、この明るい感じに触れてくれればきっと「いい会社だな!」って思ってもらえるはずです!

会社概要

  • 社名    有限会社 裕進運輸
  • 本社所在地 〒510-1251  三重県三重郡菰野町千草4992-7
  • 代表者名  渡部 裕之
  • WEBサイト https://yuushinunyu.jp/
  • 事業内容  一般貨物運送・倉庫保管