バス運転手はやめとけ・やばいと言われる6つの理由とメリットも紹介

バスの運転手として仕事をしている方や、これから目指そうとしている方のなかには、家族や周りの人たちから「やめとけ!」と止められる方もいるでしょう。

バスの運転手は業務上、さまざまなリスクやストレスを抱える可能性があるのが大きな要因です。

この記事では、バスの運転手がきついと言われる理由やメリットについて解説します。

さらに、バスの運転手の種類や働き方、年収や給与、向いている人・向いていない人まで紹介しますので、バスの運転手を続けるべきか、もしくは目指すべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

バス運転手はやめとけ・きついと止められる6つの理由

バス運転手が「やめとけ」「きつい」と言われている理由は、主に以下の6つです。

  • 事故のリスクがある
  • 拘束時間が長い
  • 休日が少ない
  • プレッシャーやストレスを感じやすい
  • 勤務時間が安定しない
  • トイレの時間がとりにくい

それぞれの理由について詳しくみていきましょう。

事故のリスクがある

バスの運転手に限らず、運転を仕事にしている方には、大小さまざまな事故のリスクが伴います。

とくに、バスは車体が大きいうえに死角も多いため、周囲の状況をしっかりと把握して安全運転に努める必要があります。

たとえ、過失がない事故であっても、業務を中止することになり、責任を問われる可能性も高いので慎重な運転技術が求められる職種といえるでしょう。

また、一般車両の運転手のなかには、バスの運転手は運転のプロと認識している方も多くいます。

バスが気をつけてくれているという思い込みで運転していることもあるため、事故に巻き込まれないためにも十分に注意する必要があります。

拘束時間が長い

路線バスの場合、乗客に合わせて朝はラッシュ時の混み合う時間帯に運転をし、日中は車のメンテナンスや休憩をとり、夕方から夜にかけてのラッシュ時にまた運転するという勤務体系が多いです。

バスの運転手の1日の拘束時間は、原則として13時間以内とされており、渋滞等で運行時間が変動した場合でも、最大16時間の延長が限度になります。

ただし、1日の休息期間は継続して8時間以上必要です。

運転終了後から次の運転開始までの間は、原則8時間以上の休息期間は法律上で確保されています。

通常の会社員の労働時間は、法定労働時間によって「1日8時間・週40時間」という上限が定められています。

そのため、バスの運転手は一般の会社員と比較して労働時間が長くなりやすいといえるでしょう。

参照:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)第二条の二」

休日が少ない

バスの運転手が「きつい」「やめとけ」と言われる理由の1つに、休日が少ない職場もあることが挙げられます。

しかし、近距離を運転する場合、週休2日制を採用しているバス会社も多くあります。

遠距離の運転の場合、週だけでみると週休2日にならないこともありますが、1ヶ月単位で週休2日と同じ日数の休みに調整する形となるでしょう。

ただし、仕事内容やバス会社などによっては、1ヶ月あたりで8日の休日を取れない場合もあるため注意が必要です。

さらに、休日労働の回数は2週について1回が限度とされているため、シフトによっては13日勤務の可能性も考えられます。

(参照:厚生労働省

バス運転手の休日は、固定ではなくシフトによって変動しやすいため、連続勤務の状況を見た周りからすると、休日が少ないと感じられるのでしょう。

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プレッシャーやストレスを感じやすい

バスの運転手は、自分だけでなく乗客の命を預かっていることもあり、プレッシャーを強く受ける仕事といえます。

また、天候や渋滞などの交通状況により時間通りにバスの運行ができない場合や、乗客のクレームに対応する場面もあります。

さらに、歩行者や一般車両への気遣いも常に行う必要があり、常に集中力の持続が求められるため、プレッシャーやストレスを感じやすい仕事です。

ほかにも、事故でのトラブルを軽減するためのドライブレコーダーも、運転中を監視されている気分になり、ストレスを感じやすい方もいるでしょう。

勤務時間が安定しない

バス運転手のシフトのサイクルは日々異なることも多く、勤務時間が安定していないのも特徴の1つです。

それが原因で、起きる時間や寝る時間も安定しにくく、生活リズムが作りづらい場合もあります。

バスの勤務体系は会社によって異なりますが、大きく分けて下記のとおりです。

  • 早番勤務(5時~13時または6時~14時)
  • 遅番勤務(15時~24時または16時~1時)
  • 通し勤務(6時~19時)
  • 中休勤務(6時から11時、それ以降は家で過ごし、再度出社して18時~22時)

運転の休息期間が決まっているため、続けて運転することにはなりませんが、勤務時間は日々変動することは理解しておく必要があります。

トイレの時間がとりにくい

バスの運転手はトイレの時間がとりにくいとされていますが、実際には、バス運転手のトイレ事情は乗車するバスによって異なります。

例えば、高速バスの運転手は約2時間ごとにパーキングでトイレ休憩を挟める一方で、路線バスの運転手は、運転中はトイレに行けないため、基本的には我慢が必要です。

そのため、前日、当日の食事や飲み物、体調管理などに気をつけなければなりません。

「バス運転手はやめとけ!」は本当?やりがいにつながる4つのメリット

バスの運転手という仕事に対して、周りから「やめとけ!」と止められる場合、転職や応募先を変えるべきなのか悩む方も多いでしょう。

バスの運転手を諦める前に、メリットも考慮したうえで検討することをおすすめします。

バスの運転手のやりがいにつながる4つのメリットは下記のとおりです。

  • 比較的採用されやすい
  • 人間関係に悩まされない
  • 残業が少ない
  • ノルマがない

それぞれのメリットを確認していきましょう。

比較的採用されやすい

慢性的な人手不足になっているバス業界では、女性の積極的な採用や、次世代の運転手の育成に向けての魅力ある職場づくりを重視している業者も増えています。

また、バス運転手の募集では、最終学歴不問としている募集も多いため、学歴を気にすることなく応募できるのも魅力の1つです。

バス業界では、今後更なる需要の拡大が見込まれており、「給与のベースアップ」「労働環境の改善」「高額な大型二種免許取得費用の支援制度」など人材確保のために、さまざまな対策を講じているバス会社も増えています。

人間関係に悩まされない

バスの運転手は長時間1人でバスを運転するため、職場での人間関係に悩むことがほとんどないといえます。

運転以外の業務で他の人とコミュニケーションをとる場面もありますが、ほとんどの時間をバスの中で過ごすことが多いため、相性の悪い人との人間関係に悩むことは少ないでしょう。

残業が少ない

バスの運転は、基本的に事前に決められた時間帯で働くことになるため、ほとんど残業することがありません。

バスの運転後は休息期間が定められているので、ほかの企業と比べると残業は少ない業種です。

ただし、悪天候や交通状況によって残業になることもある点は理解しておきましょう。

ノルマがない

バス会社では、一般企業の営業と比べてノルマがないのもメリットの1つです。

時間管理や運転技術を求められる仕事ではありますが、営業職のようなノルマがないため、自分のペースで仕事をしていけるメリットがあります。

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バス運転手【仕事の種類と働き方】

バスの運転手は、種類によって働き方が異なります。

バスの種類は下記の4つです。

  • 路線バス
  • 高速バス
  • 観光バス
  • 送迎バス

それぞれの種類と働き方の違いについてみていきましょう。

路線バス

路線バスの運転手は、決められたルートと時刻表に従ってバスの運行をし、安全かつ運行時刻を守って乗客を目的地まで運ぶのが仕事です。

ただし、乗客が込み合う早朝や深夜の勤務になる場合も多く、拘束時間が長時間になる可能性もあります。

高速バス

高速バスの運転手は、高速道路を経由して長距離区間を移動し、目的地までお客様を届けるのが仕事です。

高速バスの運転は、路線バスに比べて利用者の乗り降りが少ないため、比較的落ち着いた環境で働けます。

観光バス

観光バスの運転手は、旅行客を目的地まで案内し、快適な旅を提供する仕事を担っています。

旅行客に旅を楽しんでもらえるように演出することや、観光地に関する知識や案内スキルが求められます。

しかし、旅行客と一緒に仕事を通して各地を巡るため、日常とは違う景色を楽しめる仕事といえるでしょう。

送迎バス

送迎バスの運転手は、学校や企業、施設など決められた場所への送り迎えを担当する仕事を担っています。

送迎場所によって勤務スタイルや給料形態などが異なりますが、ルートが固定されているため、比較的安心して働けるのが特徴です。

バス運転手の年収・給与

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、バスの運転手の給料は、月/25万9,700円という結果でした。

バスの運転手の平均給与月/25万9,700円
一般労働者の平均給与(男女計)月/31万8,300円

同調査の一般労働者の男女計の給料を見ると、月/31万8,300円となっており、バスの運転手の給与は他の企業と比べて低いということが分かります。

ただし、慢性的な人手不足により、給与体系の見直しや働きやすさの改善を行っているバス会社も増えているため、年収が今後上がる可能性もあるでしょう。

転職や応募先の給料が気になる方は、企業の募集要項を確認しておくことをおすすめします。

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バス運転手【向いている・向いていない人】

バスの運転手が自分に向いているのか気になる方に向けて、この章では、バスの運転手に向いている・向いていない人の特徴を紹介します。

向いている人の特徴

バスの運転手に向いている人の特徴は下記のとおりです。

  • 状況判断ができる(乗客の安全を第一に考えられる)
  • 時間管理が得意
  • 運転が好き
  • ストレス耐性が強い

そもそも、運転が得意で好きな人に向いている仕事ですが、乗客を安全に目的地まで運ぶことが仕事のため、プレッシャーに強く、予期せぬトラブルにも冷静な判断ができる人が向いています。

加えて、時間管理が得意な人にも向いているでしょう。

向いていない人の特徴

バスの運転手が向いていない人の特徴は下記のとおりです。

  • 長時間座っていることが難しい
  • 運転が感情や気分に影響される
  • 時間管理が苦手
  • 接客が苦手

バスの運転手は、バスの中で長時間座って運転する仕事のため、座っていることに苦痛を感じたり、運転が自分の感情に影響されたりする方は向いていません。

また、バスの運転手は、時刻表に従って決められたルートを運行するので、時間管理が苦手な方はトラブルにつながる可能性があります。

ほかにも、乗客との接点も多い仕事と言えるため、最低限の接客も無理だと感じる方には、バスの運転手は向いていないといえるでしょう。

バスの運転手はやめとけ!に関連する気になる質問

バスの運転手に関して気になる質問を下記の4つに厳選してご紹介します。

  • バスの運転手の将来性は?
  • バスの運転手から転職する際におすすめの職種は?
  • 未経験でもバスの運転手になれる?
  • バスの運転手が不足している理由は?

バスの運転手を続けるか悩んでいる方や、これから目指す方に参考になる内容となっているので、詳しい内容をみていきましょう。

バスの運転手の将来性は?

近年、環境保護やSDGsが活性化しており、環境意識の高まりからバスを利用する人が増加することが見込まれます。

また、バスの運転手は都市部で需要が多く、今後も求められる職種といえます。

さらに、バスの運転手としてキャリアを積むことで、将来的には運行管理者や営業所長、本社の管理職などキャリアアップも期待できるでしょう。

バスの運転手から転職する際におすすめの職種は?

バスの運転手から転職を考えている方におすすめの職種は下記のとおりです。

  • トラック運転手
  • タクシー運転手

上記のような、現在の職種を活かした転職先がおすすめです。長距離運転が得意ならトラック運転手、コミュニケーションが得意ならタクシーなど、自分の特性に合わせた転職先を探してみましょう。

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未経験でもバスの運転手になれる?

バス運転手に必須となる資格は、大型二種免許ですが、入社時点で免許を持っていない人の割合は約4割以上となっています。

免許の有無に関わらず、未経験からバス運転手として活躍している方は多いです。

また、大型二種免許を取得する際に、費用を立て替えてくれる会社もあります。

免許を取得するまでの間は、事務仕事に従事しながら、バスドライバーとしての基礎をしっかり磨くことも可能です。

大型二種免許の取得には25~30万円の費用がかかるので、経済的な負担を軽減できます。

バスの運転手が不足している理由は?

バスの運転手はほかの職業と比べて給料が安く、労働時間が長いことが人手不足の大きな原因だといえます。

しかし、バスを利用する乗客の生活を支えているという、社会的意義や貢献度を高く感じられる仕事です。

また、ノルマがなく残業も少ないため、自分のペースで働ける点がバスの運転手の魅力です。

運転の仕事はバス運転手だけじゃない!

「バスの運転手はやめとけ!」と言われる理由としては、一般の会社と比べて拘束時間が長いうえに、常にプレッシャーと戦わなければならないなど、給与に見合っていないと判断されている点が原因といえるでしょう。

しかし、デメリットだけでなく、人間関係の煩わしさがあまりない点やノルマがない点など、自分のペースに合わせた働き方ができるメリットがあります。

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