本当の『ドライバー目線』。”会社の想い”を知ってもらうために、これだけは譲れません。

今回取材させていただいたのは、遠州梱包運輸株式会社の取締役である網代さんです。24歳の時に、大手運送会社の門をたたき、ドライバーから管理職までを経験。ご自身のドライバー経験からなる、現場への想い。この1年間で行った、社内改革についてお話を伺いました。

遠州梱包運輸株式会社
取締役 網代 昇(あみしろ のぼる)
大手運送会社でドライバーから管理職までを経験した後に、
親会社である、株式会社マイシンに管理部営業部統括部長として入社。
昨年、遠州梱包運輸株式会社に取締役として転籍。

ドライバーになったきっかけは金銭面。でも、この経験が今の自分を創っているのだと思います。

-まず、運送業界で働こうと思われたきっかけを教えてください。

正直、元々は何か商売がしたくて、そのためにもお金が欲しかった(笑)私が24歳だった当時は、トラックドライバー=稼げるというイメージだったので、単純にそれがきっかけですね。

-そうだったのですね。そんなきっかけから足を踏み入れた業界に、今でもなお身を置かれている理由はどこにあるのでしょう。

1社目の会社で、担当エリアの中では『自分が社長だと思うように』と教育を受けました。職業としてはドライバーですが、営業に近いことや顧客との関係値を築くことまで、とにかく色んなことをしましたね。自分がドライバーであることに誇りを持って、業務に取り組んでいくうちに稼げるようにもなりましたし、経営にも関わる幹部にまで昇進もしました。
そんな中で、『運送の将来性』を感じたんです。運送業は、経済と生活を繋ぐパイプという重要な役割があり、この先も絶対無くならない。あとは、運送業界ってとにかく経験がものをいうんです。そういった面では、離れられなくなったというのもありますね(笑)

ドライバー目線を持ったの社長への共感。それがマイシンに入社を決めたきっかけでした。

-なるほど。では、そんな網代さんのキャリアの中で、貴社の親会社にもあたる株式会社マイシンに転職を決められた理由を教えてください。

当社の代表も兼任している、辻社長の想いに深く共感したんです。とにかくドライバー目線を持っていて、一人ひとりが誇りを持って働けるような会社にしたい。そのためなら、体制の改革や、安全・教育への取り組みには手を抜かない。そんな人が、辻社長です。

私自身、ドライバーを経験していたからこそわかるのですが、やっぱりドライバーにしかわからない悩みとか不満があるんですよ。ただ、辻社長は、現場目線の意見にも耳を傾けて、数々の取り組みを行いたいという想いを持っています。ドライバー出身だからこそ、社長の想いには共感しかありませんでしたし、私自身もその取り組みの一端を担いたいという気持ちになりました。

遠州梱包運輸の取締役に就いてからは、とにかく基盤を作りに時間をかけた1年でした。もちろん、会社として強みや弱みを見極めて経営の側から、対策を練るということも大切ですが、何より『ドライバーとの関係値』を築くことを大切にしましたね。

-なぜ『ドライバーとの関係値』を築くことにご尽力されたのですか?

私は、ドライバーこそ会社の看板であり、ドライバーの質で会社の評価が決まると思っています。だからこそ、ドライバーには誇りを持って欲しいし、お客様から信頼してもらえるようになって欲しい。『○○さんがドライバーだから』という理由で、お客様から遠州梱包運輸という会社が選ばれる。それが、私が思う理想的な運送会社の姿です。

ただ、一方的に「誇りを持て」「信頼される仕事をしろ」と言っても、ドライバーにとって、何もプラスになることが無いですし、ドライバー目線とは言えないですよね。だからこそ、ドライバーから意見を言える『機会』と『環境』を意識して作る。さらには、私たち管理職側の人間の想いが伝わるように、様々な取り組みを行ってきました。

安全への想いを理解してもらうため。ドライバーとの関係は大切にしています。

-具体的には、どのような取り組みを行われてきたのですか?

まず、私は『安全こそが最優先』だと考えています。お客様のためにも、会社のためにも、そしてもちろんドライバーのためにも。なので、安全に関する講習や、教育については、特に力を入れています。

ただ、ドライバーから見てどんな立ち位置の人間が、講習や教育を行うかって大切だと思いませんか?普段は関わりのない、いわゆる会社の偉い人がいきなり出てきて「事故を起こさないために、こうしなさい。」と言っても、本当に理解してもらえるはずはありませんよね。なので、私はドライバーと関わる『機会』を増やしました。

社内全体で行ったのは、点呼場所の変更です。以前までは、車庫で点呼を毎日行っていたのですが、点呼の場所を事務所に変更することで、私たち経営陣を含め、内勤のスタッフとドライバーが毎日会話をできる『環境』ができました。加えて、私が個人的に行ったのは、ドライバーと定期的な個人面談の実施や、合計60の運行コースをドライバーの助手席に乗って、一緒に回ったことです。

-60コースですか…。なんというか…すごいですね(笑)

私が、ドライバー経験者だからこそわかるのですが、トラックの中ってドライバーにとっては一番落ち着く場所。そして、パーソナルな空間なんです。その環境にお邪魔して、一緒に時間を過ごしてみると、不思議なことに、普段は聞けないようなドライバー1人ひとりの『本音』を聞くことができました。

こういった取り組みのおかげもあってか、ドライバーとは、もう友達みたいな感じですよ(笑)みんな気軽に相談をしてくれるようになったので、すごく嬉しいです。

 

この先もずっと『ドライバー目線』を忘れずに。安全に関しても手を抜きません。

-先ほど、安全教育に力を入れているとお話しいただきましたが、詳しい内容についてもお伺いしてもよろしいでしょうか。

直近で取り入れたのは、ディスカッション方式の安全会議です。ドライバーの一人ひとりが持っている目線は様々なので、客観的な目線から安全について考えることで、自分だけでは気付かなかった安全対策を学べる。毎回、生産性の高い時間になっています。

先程、お話しした個人面談でも、安全や教育に関する話をします。関係値をしっかりと作ってきた分、私の想いはしっかり伝わっていると思いますし、実際に事故の件数も格段に減少しました。

-では、最後に網代さんが考える貴社の今後について。そして運送業の今後についてお聞きしてもよろしいでしょうか。

当社としては、一人ひとりが活躍できるチャンスがあり、努力したドライバーがしっかりと報われる会社にしていきたいです。正直、運送業界は厳しい状況にありますし、門をたたく人の数も減ってきていますよね。ただ、24歳の時から今までの約26年間で感じたのは、運送会社同士が持つ横の繋がりです。一緒に助け合って、業界をより良くしていきたい。そんな考えを持つ同業他社と力を合わせて、これからも『ドライバー目線』を忘れずに、改革を行っていきます。

 

会社概要

  • 社名     遠州梱包運輸株式会社
  • 本社所在地  〒435-0002 静岡県浜松市東区白鳥町2−1
  • 設立     昭和51年10月
  • 代表者名   辻 直樹
  • 事業内容   一般区域貨物自動車業、自動車運送取扱業、自動車運送代弁業、
          自動車運送利用業、倉庫業