今回、取材させていただいたのは、株式会社藤家物流で働くドライバー3名と代表の藤家さんです。藤家さん自身が社長になりたいと飛び込んだ運送業界。ご自身が経験してきたことを次の世代に継承していく姿勢と、社長に憧れ入社を決めたドライバーさん達のお話をお伺いしてきました。
27歳で起業。努力は裏切りません。
代表取締役 藤家 諭示
趣味はスニーカー集め。昔からコツコツ集めた自慢のスニーカーを眺めながらする晩酌は至福のひと時。最近、船舶免許を取得し、海釣りにもハマっている。社員全員で船を借りて釣りに行くのが小さな夢。
―なぜ、運送業界で働こうと思われたのですか。
学生の頃から、ぼんやりと「将来は社長になりたい」と思っていたんです。世の中の社長って見た目もかっこいいですし、実力が認められて、それが稼ぎに繋がって、自分の腕1本で生きているって感じがして純粋に強く憧れていたんですよね。19歳になって就職を考えたとき、父親からは運送業界を勧められました。もともと父親もドライバーで、知り合いの運送会社を紹介してもらい内定をいただくことができました。それが今の親会社である株式会社LOOPネットワークです。高木社長との出会いがなければ、こんなに早く独立はしていなかったかもしれないので、紹介してくれた父親と高木社長には本当に感謝しています。
―LOOPネットワークに入社してから、独立するまでの経緯を教えていただけますか。
7年ほど在籍していたのですが、最初は右も左もわからず、ドライバーとしての基本はすべてLOOPの高木社長の元で学びました。ちょうど4年目になる頃、ドライバー業務から運行管理の仕事を任せてもらえることになり、そこから会社経営に必要な知識も学び始めました。お金の流れや経営ノウハウは、社内だけでなく自分でもセミナーに参加したりしてとにかく知識と経験を蓄えた3年間でした。今、振り返ると本当にこの頃が一番キツかったですね(笑)管理者として一早く成長するため時間を惜しむことなく仕事に注いできました。その苦しみを味わったから見えてきたものも数多くありますし、本当に厳しく指導していただいたからこそ、今の自分があると思っています。
今の目標は大型免許取得。生涯現役ドライバーを貫き通します!
2019年入社。現在36歳。車の整備スタッフや、パチンコスタッフなどを経て、運送業へ。ドライバーとして8年勤めている。インドア派で、アニメ鑑賞やゲームが好き。おすすめのアニメは「転生したらスライムだった件」。1日に2~3本は必ずアニメを観ている。
―運送業界に転職して8年と長いですが、ドライバー職の魅力は何だと思われますか。
最初はなんとなく始めたんですよ。今より稼げる仕事で、人付き合いがあまりない仕事がないかな、と求人を探していた時にたまたまドライバー職にたどり着きました。私自身が飽き性なこともあり、ずっと社内で働いたり、同じ作業のルーティーンでは、仕事が続かなくて。でも、気付いたらドライバーは8年も続いていて、自分でも驚いています(笑)ドライバーってすごく自由なんですよ。時間やルールに縛られない働き方ができる。それが一番大きいですかね。しかも、給与水準も高いですし。あと業務を終えたときの達成感がハンパないです。とくに「ちゃぶり」といってすべて手積み、手降ろしで荷物を運びきった時は、最高に気持ちいいです。さすがに毎日だと体力的にしんどいですが、藤家では重量物はあまり運ばないので、たまにある手積み作業が、逆に燃えますね。「よっしゃ、やってやるぜ!」みたいな(笑)
―これからの目標は何かありますか。
生涯、現役ドライバーでいることですね。さっきお話した通り、私は性格上、1つの場所に留まって仕事をすることが性に合っていないので、管理職などはあまり興味がないんです。だから現役を貫き通し、ドライバーとしてプロフェッショナルになりたいですね。資格取得支援制度で免許の取得費用は全額会社負担なので、まずは近いうちに大型免許を取得して仕事の幅を広げていくことが今の目標です。
社長の人柄に惚れ、一緒に新会社を立ち上げました。
運送業12年目の35歳。社会人1社目で入社した会社が3ヶ月で倒産。路頭に迷いかけたとき、高木社長と出会い株式会社LOOPネットワークに入社。藤家社長とともに独立し、藤家物流の立ち上げメンバーとして活躍。
―藤家さんと一緒に立ち上げメンバーとして移籍された理由を教えてください。
単純に「この人についていきたい」と思ったんです。この人と一緒に働きたいと思える人が、常に身近にいることほど有難いことってないじゃないですか。尊敬できる人と一緒に働くことで自分のモチベーションも上がりますし。藤家社長は「失敗してもいいから、どんどんチャレンジしていいよ」といつも言ってくれるんですよね。色んな事にチャレンジさせてくれる環境なので、退屈せず楽しく働けています。
―なるほど。付き合いが長いようですが鳥谷部さんからみた藤家さんはどんな方ですか。
同じ30代で、社長よりも私の方が年上なのですが、的確なアドバイスや指示をくれます。気持ちよくズバッと物事を言ってくれるので、とても動きやすいですね。仕事の時は厳しい方なのですが、オンオフの切り替えが誰よりもすごくて(笑)休みの日に集まると、社長が一番全力で遊んでいます(笑)イベント好きなので、社長自らイベントをいつも企画してくれていますよ。
―現在は、どのようなお仕事をされているのですか。
主に整備の仕事をメインで行っています。もともとはドライバーだったのですが、会社で整備士が必要になり、未経験からスタートしました。ドライバーとして働いていた時とは、また違った視点から業務を行うので、難しさもあります。車両の故障や事故が起こらないように、どうしても注意喚起しなければいけないので、ドライバーから疎ましく思われてしまうこともあります。ですが、私の仕事はドライバーの安全を守ること。事故が起きてからでは手遅れなので、物の伝え方にはとても気をつけています。グループ会社と合わせて約80台程の車両を管理しているので、大変ではありますがドライバーから感謝されたり頼られたりすると、何年経ってもやっぱり嬉しいものですね。今は整備士の新人社員も仲間に増えたので、部下の教育にも取り組み始め、毎日充実しています。
若手が多く活躍する会社だからこそ「育成」に注力しています。
―藤家さんの会社経営のこだわりは何ですか。
10代~30代が8割の会社なので、まだまだ未熟な部分も多くあり、私自身も31歳と他の経営層と比べると非常に若いです。ただ、それを弱点と捉えるのではなく、私たちだからできる会社経営をしていきたいと思っています。従業員全員が1つの家族だと思っているので、私のこと恐れるのではなく、従業員と常に距離が近くどんなときも頼れる存在でありたいと思っています。独断で決定せず、みんなで考え、みんなで決め、若手が働きたいと思える会社を創ることをいつも大事にしています。
―夢だった経営者になられた今、次に掲げている目標を教えていただけますか。
2016年に株式会社藤家物流を設立し、4年が経ちました。車両は23台に増え、売上も順調に伸びてきており、ここからが会社拡大の岐路になると思っています。人数が少ない分、一人ひとりへきちんと教育を行き届かせ、全員が会社の顔として恥ずかしくないように育てることが課題ですね。ドライバー個々のスキルを着実に上げ、荷主様に「あのドライバーさんとまた仕事がしたい!次回もよろしくね!」と言っていただけるような、自然と営業力を兼ね備えたプロ集団を創ることが今の目標です。優秀なドライバーを育てると同時に、まずは保有台数を50台まで増やし、ゆくゆくは営業所を尾張エリアに出したいです。そのためにも、かつての私のように「経営者になりたい」「出世したい」「稼ぎたい」と思っている若手をどんどん採用し、私が持っているすべてのノウハウを継承し、しっかり育ててあげたいと思っています。第二、第三と同じような若き経営者を輩出し、私たちのグループをもっと大きくしていきたいですね。
会社概要
- 社名 株式会社藤家物流
- 本社所在地 〒491-0823 愛知県一宮市丹陽町五日市場字本地8番地
- 設立 平成26年 11月
- 代表者名 代表取締役 藤家 諭示
- WEBサイト https://toke-logistics.co.jp/
- 事業内容 一般貨物自動車運送業