ドライバーとして働きたい!どんなトラックがあるかな?~前編~

「この商品ほしいな!」そう思えば次の日には荷物が届く現代。食品や日用品、衣服、家電などを運ぶ“ドライバー”は、私たちの生活には欠かせない職業のひとつ。大きな車体を巧みに操る姿に憧れて、トラックドライバーを目指す方も多いです。そんなドライバーが利用する車両を、前編・後編に分けて紹介します。これからトラック運転手デビューしたいとお考えの方、ぜひ参考にしてみてください。

運送業界のエース!大型・中型・小型トラックの違いは?

ドライバーの中でも特に花形職業と言えるのがトラック運転手。「大型トラックドライバー」や「中型トラック運転手」「小型ドライバー」とさまざまなサイズが活躍しています。まずはそれぞれの違いはどこにあるのか。説明していきます。

【1】大型トラック

主に10tトラックのことを指します。この“10t”とは、車両や荷物・トラック運転手を含めた総重量のこと!小型ドライバーや中型ドライバーからステップアップして活躍する運転手も多いです。運転するには大型免許が必須となり、大口の荷物になるので、フォークリフトで積み降ろし作業をすることがほとんど。スキルが必要となりますが、力仕事が苦手な方でも働きやすいので、近年では女性ドライバーも増えてきています。

【2】中型トラック

2022年現在は、中型免許が必要となりますが、2007年6月1日までに普通免許(旧普通免許)を取得した方は8t未満のトラックに乗車できます。中型トラックは車幅が普通乗用車と同じなので未経験者でも運転しやすいのが魅力の一つ。配送品目も大型や小型に比べて幅広いのが特徴です。

じゃあ、6t~8tは中型免許になるの?

中型と大型の中間となる6t~8tトラックは「増トントラック」と呼ばれます。運送会社によっては、8t未満となるので、旧普通免許を取得していれば乗車できることもありますよ。

【3】小型トラック

2007年6月2日~2017年3月11日に普通免許を取得した方は「5t限定 準中型免許」と呼ばれ、小型トラックに乗車できます。もちろん先ほどの旧普通免許でも乗車可能。2tトラックは小回りが利くので、近距離の配送には便利です。

~ こんな時に使われています! ~
・各会社や商店、コンビニなど小規模の配送
・独り暮らしの引越
・個人宅への家具家電商品の配達 など

【4】引越作業員兼ドライバー

プロドライバーの中でも、特に筋力・体力が必要なお仕事。家財道具一式、衣類や食器など、家1軒の中身を丸ごと別の家などに移動させるので、運搬料も多いです。タンスやベッド、冷蔵庫など、一人では運べないものも多いため、スタッフは2名以上が基本。運転免許がなくても、作業員としてアルバイトからスタートする方も多いです。主に2~4tトラックを使用します。

【5】軽トラック・ワンボックス

・宅配ドライバー
トラックの中でも小さめの軽車両を運転して、比較的小さな荷物を配達します。お届け先は個人宅や企業など。配送品目は食品や雑貨、日用品、オフィス用品と様々です。一般的な配送ドライバーと比べて、お届け先で接客を伴う業務が発生するのが大きな特徴。配達エリアが決まっているので、ドライバー未経験の方も挑戦しやすいです。

・軽貨物配送ドライバー
軽自動車に乗って、企業や個人宅まで荷物を配達するお仕事。宅配ドライバーと違って、配達にトラックは使いません。ハイエースやワンボックスなど軽車両にしか乗らないので、「トラックの運転は自信がない」という方も始めやすいですよ。誰もが知る大手通販会社の商品をお届けするケースも多く、ネットで買えるような比較的小さなものを運んでいます。特別な経験やスキルがなくてもスタート可能。女性や主婦(夫)さん、シニアの方など様々な方が活躍していますよ!

トラックや乗用車とは違う『特殊車両』のご紹介

【6】霊柩車

大切な方とのお別れの際に使用されるのが「寝台車」と「霊柩車」。ご遺体を運ぶので、制限速度や一時停止などのルールは厳守。火葬場のスケジュールもあるため、時間通りに着くように運転する技術も必要です。

【7】寝台車

大切な方とのお別れの際に使用されるのが「寝台車」と「霊柩車」。ご遺体を運ぶの主に病院から、故人の自宅などにご遺体を運ぶときに使われます。出し入れできるストレッチャーや担架、ご遺族のための座席が車内に備わっています。

【8】建設機械オペレーター

ビルや家屋などを建設する際に使われるのが建設機械。土砂を掘って土を盛る「ブルドーザー」や、建物の解体作業で用いられる「パワーショベル」。土砂やアスファルトなどを運ぶ「ダンプカー」といった数種類の機械を操作して建物や道路を整備します。

中でもオペレーターの仕事は、建設現場で車両の運転や管理を行うこと。建築資材を指定の場所に置くときにはクレーンを操作。地面を掘って土砂を移動させるときはショベルカーやブルドーザー、ダンプカーを運転など、作業内容に応じて機械を操縦。1級・2級建設機械施工技士や大型特殊自動車免許 、移動式クレーン運転士などの資格が必要となります。

【9】ダンプドライバー

「ダンプカー」(ダンプトラック)に土砂やアスファルトなどを乗せて、建築現場や道路工事の現場に運搬します。機械操作で荷台を傾けてザーッと降ろせるので、手作業での積み降ろしが少ないのがポイントです。

~ ここがやりがい!~
トラックドライバーとして荷物を運送するだけでなく、作業員として建設現場や物流センターなどで荷物の設置業務や仕分け作業を行うこともあります。運転だけではつまらない!身体を動かしたい!という方にはダンプの中でも、作業員兼ドライバーの仕事がオススメです。

~シニアドライバーにも人気!~
建設現場では作業員が土砂などを積み込んでくれて、処理場に運べばあとはボタン一つでザーッと荷下ろし。自分で積み降ろすことが無く、車から降りる事すらない場合もあるので、定年間際の方や再雇用で働くベテランに選ばれています。

街中でよく見る!私たちの身近で活躍している車たち

【10】タクシー

鉄道やバス同様、公共交通機関として暮らしをサポートする「タクシー」。セダンやワゴン車といった種類のタイプに分かれ、定員10名以下の自動車で乗客を目的地まで届けます。
街中で車を走らせながらお客さんを拾って目的地まで送ったり、駅や商業施設などで常時待機しながらお客さんを待ったり。お客さんを乗せるまでのプロセスは様々ですが、近年は連携アプリが多く普及しており、待機無しで稼ぎやすいシステムになっています。
場合によっては、無線を通じて「〇〇でお客様が待機しているから向かってください」などの指示が入ることもあります。

【11】介護タクシー

主に高齢者の方や、身体の不自由な方など、介護を必要とする方が快適に乗車できるように提供するタクシーです。予約制の介護タクシーでは、ドライバーが前もって利用者の状態を把握したり、乗降の場所を確認したり。場合によっては、医療機関や介護施設などと打ち合わせを行い、当日の段取りを決めていくこともあります。

【12】役員送迎ドライバー

企業役員などのVIPを高級車で送迎するドライバーのこと。「ハイヤードライバー」とも呼ばれています。特定の企業に専属で勤めるのが特長の一つ。車両も高級車を扱うため高い運転技術と高い接客レベルが求められます。

【13】バス

日常生活で欠かせない公共交通機関の一つである「バス」。街中を走る「路線バス」や高速道路で都市と都市を渡る「高速バス」。修学旅行などで利用される「観光バス」、企業や幼稚園、病院などの移動に使われる「送迎バス」。そのほか日帰りで旅行やターミナル駅や空港までの送迎などを行う小さなバス「マイクロバス」など、さまざまなシーンで活躍。日本の交通インフラを支えています。

バス乗務員デビューにオススメ!『路線バスドライバー』
あらかじめ決められたルート内でバスを運転し、バス停とバス停の間を時間通りに運行します。いつもの道で、いつもの場所。覚えやすく始めやすいうえ、利用者もいつもほぼ同じなので、「おはようございます」「いつもありがとうございます」など声をかけて頂くことも多く、やりがいを感じられます◎
出発前後には車内設備やエンジントラブルがないか、タイヤの空気圧に問題はないかなどをチェック。乗車後は車内の忘れ物のチェックなども行います。

【14】郵便車

郵便物を運ぶ車は「郵便車」と呼ばれ、運ぶ量や配達先によって軽自動車から大型トラックまでを使い分けされており、中には冷蔵機能を装備したパネルバンもあります。ポストに投函された郵便物などの収集や配達、大口集荷、輸送がメイン。北海道で手紙を出して、沖縄に届くまでには多数の拠点を多数のドライバーが経由させて届けているんです。

【15】バイク便

バイク便とは、その日中に書類や物品を配送してくれるサービス。「あ!この資料の送付、今日までだった!」という超特急配達に役立つシステムで、都会の街中で多く活躍しています。

【16】出前スタッフ

テレビCMでおなじみのフードデリバリーサービスの注文で大活躍!レストランやファーストフード店などで商品をピックアップして、お客様の自宅まで届けます。ピザ、お弁当、ハンバーガー、カレーなど商品は様々。暖かいうちに。伸びないうちに。近場でスピーディに届ける仕事なので、自宅近くで活躍する方が多いです。また配達した分だけ稼げるのがこの仕事のメリット!頑張った分はそのまま給与になるので、やりがい抜群!学生のアルバイトでも人気です。

まとめ

今回は、私たちの生活を支える多彩な車種を紹介しました。普段よく見る車種から、聞いたことはあるけど知らなかった!なんて車種もあったのではないでしょうか?後編はタンクローリーやパッカー車、ユニック車など、耳馴染みのない車両をピックアップ!前編同様、ドライバーの仕事内容と合わせて説明していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。