大型トラックとは?仕事内容・魅力・免許の取得方法まで徹底解説!

「大型トラックとは?」

「大型トラックの仕事内容は?」

大型トラックとは、車両総重量11トン以上で最大積載量6.5トン以上のトラックを指し「10トントラック」とも呼ばれます。

大型トラックドライバーは、荷物を運ぶというシンプルな仕事ながら、社会貢献度が高く、自分のペースで働けるなど、魅力満載の職業です。

しかし、大型トラックを運転するには「大型免許」という専門的な免許が必要です。

本記事では、大型トラックについて、仕事内容や魅力・免許の取得方法まで詳しく解説します。

大型トラックドライバーを目指している人は、ぜひ最後までご覧ください。

大型トラックとは?

大型トラックは、車両総重量11トン以上で最大積載量6.5トン以上のトラックを指します。

一般的に「10トントラック」と呼ばれることもありますが、これは最大積載量に由来する通称であり、必ずしも車両重量が10トンであるわけではありません。

大型トラックは、主に大量の貨物を効率的に運搬するために使用され、物流業界や建設業界など、活躍の場が数多く存在します。

しかし、大型トラックを運転するには大型免許が必要となるだけでなく、車両の大きさや特性を理解した運転技術も求められます。

大型トラックは社会を支える重要な役割を担っていますが、その分責任も大きいため、安全運転を心がけることが重要です。

大型トラックの種類と用途

大型トラックには、主に下記のような種類があります。

種類ごとに特徴や用途は異なります。

次項で代表的な5つの大型トラックの種類と用途を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

平ボディ

平ボディは、荷台がフラットな汎用的なトラックです。

荷台がフラットなので、土砂や資材・鉄鋼製品など、形状や重量がバラバラな荷物を運ぶのに適しており、多様な荷物を効率的に運搬できます。

側面が開放されているため、クレーンやフォークリフトでの積み降ろしも容易です。

そのため、建設現場や工場などで頻繁に利用されています。

ウィングボディ

ウィングボディは、荷台がウィング状に開閉できるトラックです。

荷台の両側が大きく開くため、積み降ろしがしやすく、家具や家電・食品など、比較的軽い荷物や養生が必要な荷物を運ぶのに適しています。

ウィングが開閉するので、雨天時の積み降ろしにも対応できます。

そのため、引っ越し業者や家具量販店・食品メーカーなどによる配送で利用される機会が多いです。

バンボディ

バンボディは、荷台部分がアルミ製の箱型になっているトラックです。

荷台が密閉されており、荷物が外気の影響を受けにくい構造になっているので、精密機械や医薬品など、衝撃や振動に弱い荷物を運ぶのに適しています。

そのため、電子機器や医薬品・精密機械などのメーカーによる配送で主に利用されます。

また、防犯面でも優れているので、高価な商品や機密書類の運搬で利用される場合もあるでしょう。

冷凍冷蔵車

冷凍冷蔵車は、荷台が冷凍・冷蔵機能付きのトラックです。

食品や医薬品・化学薬品など、温度管理が必要な荷物を運ぶのに適しています。

荷台内の温度を一定に保てるため、生鮮食品も鮮度を保ちながらの輸送が可能です。

そのため、新鮮な食材を求めるスーパーやレストランなどへの配送で主に利用されます。

ダンプカー

ダンプカーは、荷台を後ろに傾けて荷物を降ろせるトラックです。

土砂や砂利・砕石など、重量のあるバラバラな荷物を運ぶのに適しています。

荷台を傾けるだけで簡単に荷物を降ろせるので、建設現場への土砂運搬や山間部の採石場からの運搬、災害時の土砂除去作業などで主に利用されます。

大型トラックドライバーの主な仕事内容

大型トラックドライバーの主な仕事内容は、下記の3つです。

次項でそれぞれの仕事内容についてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

荷物の積み降ろし

荷物の種類や重量に合わせて、荷物の積み降ろしを行います。

段ボールケースなどを1つ1つ手で積み降ろしを行う場合もあれば、パレット・機械などをフォークリフトやクレーンを使い、まとめて積み降ろしを行う場合もあります。

運転中の荷崩れを防ぐために、適切な荷積み方法の習得も必要です。

積み降ろし作業は、荷物によっては体力を使うこともありますが、フォークリフトやクレーンを使った積み降ろしの場合は比較的体への負担は少ないです。

運転

荷物の積み降ろしのために、安全運転を心がけ、時間通りに目的地まで運転します。

長距離運転の場合は、休憩時間もしっかりと確保して運行する必要があります。

渋滞や天候不良などのトラブルにも柔軟に対応できるよう、常に状況を把握しておくのも大切です。

最近の大型トラックは、自動運転や自動ブレーキなど、安全運転支援システムを搭載した車両が増えており、運転によるドライバーの負担が少なくなってきている傾向にあります。

車両の点検

荷物の積み降ろしや運転だけでなく、出発前に車両の点検も行います。

車両の点検は安全運転の第1歩であり、ドライバーにとって大切な仕事です。

車両の点検内容は、タイヤの空気圧やブレーキ・エンジンオイルなど、乗用車でも行う日常点検と同じです。

特に長距離を運行するトラックにトラブルがあった場合、すぐに代わりのドライバーや車両を手配するのが難しい場合が多いので、入念に行う必要があります。

大型トラックドライバーの1日のスケジュール例

時刻業務内容
7:00出社、点呼、車両点検
7:30荷降ろし先に向けて出発
9:00到着、荷降ろし開始
10:00荷降ろし完了、会社へ報告の電話
10:30積み込み先へ向けて出発
12:00昼食休憩
13:00積み込み開始
14:00積み込み完了、会社へ報告の電話
14:30荷物を積んだまま、配送先へ向けて出発
18:00配送先到着、荷卸し開始
19:00荷卸し完了、会社へ報告の電話
19:30帰社、日報作成、伝票整理
20:00退社

上記はあくまで一例です。

実際のスケジュールは、荷物の量や配送距離、積み降ろしの時間などによって異なります。

大型トラックドライバーの1日は多忙でありながらも、計画的に進行します。

安全運転と時間厳守が求められるため、日々のスケジュール管理が重要です。

大型トラックドライバーの魅力

大型トラックドライバーの魅力は、下記の通りです。

次項で各魅力を詳しく解説するので、大型トラックドライバーに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

高収入が期待できる

大型トラックドライバーは、小型・中型トラックドライバーと比べて高収入を得られる可能性が高いです。

理由としては、主に下記の3つが挙げられます。

大型免許の希少価値荷物の積み降ろし量が多い長距離輸送が多い

上記の理由から、小型・中型トラックドライバーと比べて、賃金設定が高くなる場合が多いです。

もちろん、個人の能力や経験・勤務先企業によって給与は異なりますが、一般的に大型トラックドライバーは安定した高収入を得られる職業と言えます。

社会貢献度の高い仕事ができる

大型トラックドライバーは、荷物を運ぶという仕事を通して、人々の生活を支える存在です。

食料品や衣料品・生活必需品など、さまざまな物資を運搬することで、社会全体のインフラを支える重要な役割を担っています。

特に、災害発生時における支援物資の運搬は、社会貢献度の高い仕事として大きく評価されています。

自分の仕事が社会に貢献しているという実感を得られるのは、大型トラックドライバーの大きな魅力の1つと言えるでしょう。

自分のペースで働ける

大型トラックドライバーの仕事は、1人での作業が多く、他人に干渉されることが少ないため、自分のペースで働けます。

例えば、目的地までの道順や休憩のタイミング・荷物の積み降ろしのスピードなど、自分で調整できる要素が多いです。

そのため、独立した働き方を好む人にとって魅力的な職業とも言えるでしょう。

全国各地に行ける

大型トラックドライバーは、仕事を通して全国各地へ行けます。

そのため、各地の美味しいご飯や行ったことがない土地の風景や景色・文化などを楽しめます。

新しい経験と発見をしたい人や、旅行が好きな人には魅力的な職業と言えるでしょう。

大型トラックドライバーが向いている人

大型トラックドライバーが向いている人は、下記の通りです。

次項で大型トラックドライバーとして活躍するために必要な3つの資質について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

体力と健康に自信がある人

大型トラックドライバーは、荷物の積み降ろしや長時間の運転など、体力を使う仕事です。

特に、荷物の積み降ろしは重量物も多く、腰や膝への負担が大きいため、健康的な体と体力が求められます。

また、長時間の運転は、身体的な疲労だけでなく、精神的な集中力も必要です。

健康であることが事故防止や効率的な業務遂行に直結するため、体力と健康に自信がある人が、大型トラックドライバーに向いていると言えます。

コミュニケーション能力が高い人

大型トラックドライバーは、荷主や配送先・関係者など、さまざまな人と接する機会が多い仕事です。

荷物の積み降ろし場所や積み降ろし方法を聞く場合、トラブル発生時の対応など、円滑なコミュニケーション能力が求められます。

また、コミュニケーション能力が高いと、周囲から信頼されやすく、仕事がスムーズに進みます。

そのため、コミュニケーション能力が高い人は、大型トラックドライバーに適していると言えます。

ストレス耐性が高い人

大型トラックドライバーは、長距離運転による孤独感や渋滞・荷物の遅延などでストレスを感じる機会が多い職業です。

これらの状況に対処するためには、高いストレス耐性が必要です。

例えば、渋滞に巻き込まれてイライラする場面や、荷物の遅延でプレッシャーを感じる場面が多々あります。

そのため、ストレスをうまく管理し、冷静に対応できる人は、大型トラックドライバーとして活躍できる可能性が高いです。

大型トラックドライバーになるためには免許が必要!

大型トラックドライバーとして活躍するためには、大型免許を取得する必要があります。

次項で大型免許の種類や取得方法などについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

大型免許の種類

大型免許には、大きく分けて下記の2種類があります。

大型自動車第一種免許大型自動車第二種免許

大型トラックを運転する場合には、「大型自動車第一種免許」が必要です。

一方で「大型自動車第二種免許」は、大型バスなどの旅客運送業務を行う車両を運転する際に必要となる免許です。

なお、クレーン車や除雪車など、大型特殊車両を運転する場合は「大型特殊免許」を大型自動車免許とは別に取得する必要があります。

大型免許の取得方法

大型免許の取得方法は、主に下記の3つです。

教習所に通う大型免許の合宿に参加する一発試験を受ける

「教習所に通う」のが一般的な方法で、自分のペースで大型免許の取得を目指せます。

費用は教習所に通うよりも高くなりますが、短期間で大型免許を取得したい場合は「大型免許の合宿に参加する」のもおすすめです。

「一発試験を受ける」とは、教習所や合宿に通わずに試験を受ける方法です。

費用は抑えられますが、難易度が高いため、運転経験や知識が豊富な人向けと言えます。

それぞれの違いを理解したうえで、自分に合った方法で大型免許を取得しましょう。

大型免許以外に持っていると便利な資格・免許

大型免許以外に持っていると便利な資格・免許は、下記の通りです。

けん引免許:トレーラーを牽引するための免許玉掛作業者:荷物の吊り上げ・吊り下げ作業を行う資格フォークリフト運転技能者:フォークリフトを運転するための免許危険物取扱者:危険物を取り扱う際に必要な資格運行管理者:運行管理業務を行うための資格

上記の資格・免許を取得すれば、仕事の幅が広がり、キャリアアップに繋がります。

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大型トラックに関するよくある質問

大型トラックに関するよくある質問は、下記の通りです。

  • 大型トラックドライバーは未経験でも応募できますか?
  • 大型トラックの運転は難しい?
  • 大型トラックドライバーの平均年収は?

次項でそれぞれ詳しく解説するので、大型トラックドライバーに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

大型トラックドライバーは未経験でも応募できますか?

未経験でも応募できる求人はたくさんあります。

最近は、入社後に大型免許の取得を目指す「大型免許取得支援制度」を設けている求人も増えているので、免許を持っていない人でも安心して応募できるでしょう。

大型トラックの運転は難しい?

大型トラックの運転は、下記の理由から慣れるまでは難しく感じるかもしれません。

車両サイズが大きい死角が多い停止距離が長い取り回しが難しい

とはいえ、教習所でしっかりと練習すれば、誰でも運転できるようになります。

また、最近の大型トラックは、安全運転支援システムを搭載した車両も増えているので、以前よりも運転しやすくなっています。

大型トラックドライバーの平均年収は?

令和3年の厚生労働省の調査結果によれば、大型トラックドライバーの平均年収は、約463万円です。

経験を積めば、さらに高収入を目指すことも可能です。

大型トラックドライバーとして新たなキャリアをスタートさせよう!

大型トラックドライバーは、社会貢献度が高く、自分のペースで働ける魅力的な職業です。

近年は人手不足の影響で求人が多く、転職を検討している人にとっては今がチャンスと言えるでしょう。

必要な知識や免許を取得して、大型トラックドライバーとして新たなキャリアをスタートさせてみませんか?

大型トラックドライバーの魅力は、下記の通りです。

高収入が期待できる社会貢献度の高い仕事ができる自分のペースで働ける全国各地に行ける

上記の魅力に惹かれた人は、ぜひ大型トラックドライバーを目指してみてください。