軽貨物ドライバーは稼げる?給料の目安と活躍できる人の特徴

軽貨物自動車に荷物を積み込むガッツポーズの女性。配送や引越し業者のイメージ。

軽貨物ドライバーを目指す上で、まず軽貨物とはどんなものなのかご存知でしょうか。軽貨物とは、軽自動車に該当する貨物車のこと。軽貨物という言葉が「軽自動車を使って荷物を運ぶ仕事」を指すこともあります。

軽貨物は荷物の積載を前提としているため、通常の軽自動車とは特徴が異なるのがポイントです。ナンバープレートに大きな違いがあり、部類番号が4から始まっています。また、軽貨物車では黄色地か黒地のプレートを使っており、黒字の場合は事業用の軽貨物車で、黄色地の場合は自家用の軽貨物車です。

運送業と聞くと「きつい仕事」というイメージを抱く人が多いかもしれません。しかし、軽貨物運転手は軽自動車に積載できる範囲の小さいものや軽いものを扱う場合が多く、配達する距離も短い仕事が多いため、運送業界では身体的な負担が比較的少ない仕事といえます。そのため、女性にも人気の職種の1つです。

今回は、そんな【軽貨物ドライバー】の給料の目安と活躍できる人について紹介していきたいと思います。

軽貨物ドライバーは稼げる?給料の基礎知識

軽貨物ドライバーの仕事は、指定の配達先に軽車両で運べるサイズの荷物を届けることです。軽自動車や軽トラックでの配送となるため、大型トラックや中型トラックと比べて移動する距離は少なく、配達する地域はある程度限定されてくるのが特徴。運ぶ荷物は、弁当や総菜などの食料品をはじめ、衣服から日用品まで多種多様なものを運びます。その他に、企業からの依頼の場合には、ウォーターサーバーの水や医薬品、灯油や自動車部品などを運ぶことも。 

配達先は一般家庭と企業があり、企業向けの場合はルートが決まっています。企業は、常に人がいることが多いため、受取人不在となることはほぼありません。また、土日が休みになるケースが多い傾向です。反対に、一般家庭向け(宅配)の場合は、企業向けと違って決まった配達先に配達するわけでは無く、いろいろな家庭に荷物を届けるので、受取人不在となるケースも多く、再配達しなければならないというデメリットもあります。

さらに、企業を対象にした配達は定期便、チャーター便、スポット便に分類されます。 定期便は、いわゆる外注のような仕事で、休日を除いて毎日、しかも終日仕事ができるので収入が安定していく傾向です。一方、チャーター便やスポット便の場合は、企業側の需要によって稼働時間や労働時間変動するため、仕事の量は不定期となります。しかし、委託料が高ため、スポット便専門で仕事を受けている運転手も多いです。

では、そんな軽貨物ドライバーのお給料はどのくらいなのでしょうか?

軽貨物ドライバーの給料の目安

軽貨物ドライバーは、月収にして20万円~50万円程度と幅が広いという特徴があります。これは、個人の能力や配達エリアの特性、勤務する時間帯によって給料が変動するからです。

軽貨物ドライバーの求人を出している企業のほとんどが『歩合制』という方法を取り入れています。よって、荷物を1日で多く運べるようになれば、給料もその分増えやすいのです。

所属会社によって変動はありますが、配送単価の目安としては、1個あたり100~200円程度の金額相場となっています。1日当たりの配送個数の目安は150個程度。日給に直すと、1日あたり15,000~30,000は安定して稼げることとなります。業務に慣れてきてコツさえ掴めれば、月給40万円以上稼ぐことも可能となるでしょう。ちなみに、平均年収は400万円ほどと言われています。

軽貨物ドライバーの給料の仕組み

軽貨物ドライバーの給与ついては、雇用形態によっても大きく変動します。

運送会社の正社員や契約社員として働く場合は固定給・時間給であることがほとんどです。こういった雇用の場合は、一般的に、車両に関する費用やガソリン代などを、自分で負担せずに済むといったメリットがあります。

個人事業主やフリーランスとして、運送会社から業務委託を受ける場合は、基本的に歩合給となります。仕事の量をこなすほど、お給料が増えていく形を取っている場合がほとんどです。委託料から手数料や必要経費などを除いたものが手取りのお給料となります。ここでいう手数料とは、運送会社やマッチングサイトなどに支払う料金であり、売上の中から決められたパーセンテージで支払うことが一般的です。また、必要経費とは、車両の購入費用もしくはリース代、ガソリン代、車検費用(オイル交換など)、駐車場代、保険料などの維持費ことをいいます。

稼げる軽貨物ドライバーの特徴

軽貨物ドライバーとして高収入を得る近道は、効率的に稼ぐコツを押さえることです。まず最初に、車の維持費などのコストは極力削減するよう心がけましょう。

自分次第で報酬が大きく変わる軽貨物ドライバー。

実際にどんな人がこの仕事に向いているのでしょうか。稼げるドライバーの特徴について解説していきます。

具体的な目標を持っている

稼いでいる人は、具体的に月にいくら稼ぎたいか、というを明確にしている事が多いです。1日にどれくらい配達すれば良いかが分かり、行動に繋がりやすいという理由があります。人間だれしも、目標がないといつの間にかだらけてしまうので、「月○○円稼ぐぞ!」という目標を立てることが、高収入GETに繋がります。そのためには、毎日小さな目標を立てることも大切です。例)今日は○○件回って○○円を稼ぐ、など。

他にも、「マイホームを建てるから○○○○万円稼ぎたい」「子供が生まれるから、月に○万円が必要」など、具体的な目標を立てる方が努力しやすいでしょう。「とにかく多く稼げればよい」という漠然とした目標では、継続的な努力が難しいと言われています。

もし、軽貨物輸送を未経験から始める方がいらっしゃいましたら、1ヵ月目の目標は月〇万円、2ヵ月目は月〇万円…と徐々に目標を高めにして設定していくと、高収入ドライバーへの道が開かれるかもしれません。

体力に自信がある

軽貨物運送は時間との勝負になることが多いので、軽く走りながら配達しているドライバーをよく見かけます。荷物は軽いものを運ぶ場合が多いですが、効率重視でどんどん運んでいくので、体力に自信のある方の方が、働き方が合っているでしょう。

メンタルが強くへこたれにくい

自分が運んだ分だけ収入に繋がるため、もちろん、思ったように稼げない日が出てきます。そこで「もうダメだ…」となるのではなく、「明日取り返そう!」ぐらいのメンタルでいられる人が向いているでしょう。仕事に対するプレッシャーも感じにくく、自分のペースで着実に稼ぐことができます。

作業の効率化が得意

如何に効率よく、同じ時間内でどれだけ多くの荷物を運べるか工夫することがポイントとなる職種です。もちろん、慣れも大事ですが、常に効率重視で行動していくことが大きなカギ。土地勘にも慣れてくると、どのルートで運ぶと1番スムーズに運べるのかなども理解できるので、仕事をする楽しさも感じられるでしょう。

1人の作業でも頑張れる

先ほども述べましたが、軽貨物配送を行う上で、目標を立てることは重要なポイントとなります。そこで、業務中は1人だからと言って、気が抜けてしまう人だと目標を達成することも出来ず、上手く稼いでいく事は難しいでしょう。常に、ギリギリ達成できるかできないかのラインの目標を立て、その目標に向かって、1人でも頑張れる人が向いている職種のように思われます。たくさんの業務をこなし、スキルアップしていく事が収入に直結していくのです。

セルフプロモーションの意識が高い

セルフプロモーションとは、自らの能力や才能、強み、成果などを周囲に対して適切にアピールし、伝えることです。 「自分はここまで出来ます!」と委託先にアピールすることで、任せてもらえる案件の増加に繋がるでしょう。荷物を任せてもらえないことには、収入はアップしていかないので、自分を最大限に活かすためにも、セルフプロモーションが大きなカギとなってきます。

コミュニケーション能力が高い

軽貨物の配達先は、荷主・企業はもちろん個人宅への配送もあるため、コミュニケーションが必要不可欠となります。ドライバーの仕事の多くは、コミュニケーションが必要とならない所をメリットとしていますが、軽貨物の場合はそうとはいきません。もともと、人と会話をすることが好きであったり、過去に営業職や人と関わる仕事をしていた人が向いているでしょう。

軽貨物ドライバーとして稼ぐ際の注意点

いざ、「軽貨物ドライバーとして働きたい!」と思った場合、まず何から始めればよいのでしょうか。

今回は、軽貨物ドライバーに転職したいと考えている人に向けて、事前に準備するべきこと、そして働く上で気を付けるべきことをご紹介します。軽貨物ドライバーになった後に後悔しないために、正しい知識を身に着けておきましょう。

個人事業主として働く場合、所要の手続きを済ませておく

個人事業主として働く場合には、税務署に開業届を提出するなど独立開業の手続きが必要となります。さらに、運輸局に貨物軽自動車運送事業経営届出書も提出しなければなりません。

また、自ら軽貨物車両を用意する場合は黒ナンバー(営業ナンバー)も取得する必要があります。軽貨物自動車は、普通免許(普通自動車第一種運転免許)で運転することが可能なので、未経験の方でも始めやすい職種の1つです。求人の中には、初期費用を安くしてくれている会社もあるので、見極めることが大切となります。

最近では、脱サラをして軽貨物ドライバーに挑戦する人も増えてきています。基本的には、車両を確保し開業手続きも済ませていれば、大きな開業資金を用意することなく働けるのがポイント1つ。加盟金を払ってフランチャイズ契約を結ぶ人もいます。また、「業務委託料前払いサービス」などを導入することも可能です。ドライバーさんの無収入期間を防ぐための制度を導入している軽貨物業者が増えており、契約する軽貨物業者によってはスムーズに軽貨物ドライバーとして働くことができるようになっています。

体調管理に気を配っておく

過労や寝不足の状態が続くと、交通事故を起こすリスクが高まってしまうので、しっかりとした休息・睡眠が大切です。また、個人事業主の場合は体調を崩して休む場合の給料保証が無いので、収入を得られなくなります。体調不良が続いてしまうと、委託先から仕事を振られなくなる恐れもあるので、体調管理は徹底しなければなりません。

軽貨物ドライバーは稼げる?給料の目安と活躍できる人の特徴のまとめ

いかがでしたか?軽貨物ドライバーへの転職のヒントとなりましたでしょうか。今回は軽貨物ドライバーの仕事内容や給与体系について解説しました。仕事選びの参考にしてみてくださいね。

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