トラックドライバーに必要な資格は?運転免許の種類の違い

今回はトラックドライバーになるために必要な資格について解説します。トラック運転手への転職が初めての方はとくに、「なんかよく分からない……」という方も多いのでは?

結論から言うと、運転するトラックの大きさによって、必要な自動車免許や資格が変わります。

このページではトラックドライバーに必要な運転免許の種類をはじめ、運転免許以外で必要な資格や、資格を取得するメリットについても徹底解説していきます。ぜひ参考にしてみてください!

トラックのドライバーに必要な運転免許の種類

トラック運転手として働くために必要となる運転免許は、「普通免許・準中型免許・中型免許・大型免許」のいずれかです。

必要免許は、運転するトラックによる

最大積載量2.0トン未満の小型トラック普通免許
最大積載量が4.5トン未満のトラック準中型免許
最大積載量が6.5トン未満のトラック中型免許
最大積載量が6.5トン以上のトラック大型免許
※最大積載量…トラックに積める荷物の最大の重さ

「最大積載量」という言葉にピンと来ない方も多いと思うので、もう少しカンタンな言い方でまとめてみます。

小型トラックや軽自動車を運転したい普通免許
小型(3t)トラックを運転したい準中型免許
中型(4t)トラックを運転したい中型免許
大型(10t)トラックを運転したい大型免許

ざっくりとこのように考えると分かりやすいと思います。ただし、例外もいくつかあります。

免許を取得した時期

過去に法律が変わっているので、皆さんが免許を取得した時期によっては、普通免許1枚で小型(3t)トラックや中型(4t)トラックに乗ることも可能です。

・平成19年6月1日までに普通免許を取得した方
⇒中型(4t)トラックの運転OK

・平成19年6月2日~平成29年3月11日の期間に普通免許を取得した方
⇒車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満のトラックの運転OK

資格取得支援の有無

運送会社によっては資格取得サポートを行っているケースも多いです。

「必要な免許を入社後に取得できる」という場合もあるので、ドライバー求人の条件をよく確認してみてほしいです。「普通免許しかないから、限られた仕事しかできない」と早々に諦めるのはもったいないですよ…!

トラックドライバーが活用しやすい資格は?

希望する職種によっては、上記で説明した自動車免許以外に、国家資格などが必要になることがあります。

例えば、特殊なトラックを運転する場合や、危険物とされる荷物を運搬する場合です。一つずつ確認していきましょう。

けん引免許

通常のトラックとは違い、トラックの運転席と荷台部分が分かれているトラックを運転する場合で、車両総重量750kgを超える車をけん引する際に必須の免許です。一般的に「トレーラー運転手」と呼ばれている仕事です。

けん引免許の取得自体は難しくありませんが、道を曲がったり駐車したりする際に高度な運転技術が必要になるため、ドライバーとしてのキャリアの最終段階的な位置づけです。高収入の案件も多く、全くの未経験からいきなりトレーラー運転手になるのはハードルが高いため、最終的なゴールとして考えてみるといいかもしれません。

フォークリフト運転技能者

仕事で運ぶ貨物によっては、積み降ろしの作業時にフォークリフトを使う場合があります。フォークリフトの運転にはフォークリフト免許(正式には、フォークリフト運転技能講習修了証)の取得が必要です。

フォークリフト免許の合格率は98%以上と言われており、各教習所で行う2日~5日の講習と試験で取得できます。

講習日数は現段階での保有資格により変わります。例えば、大型特殊自動車免許を持っている方であれば最短の2日で取得が可能です。また、必要な費用は4万円ほど。運送業界の経験問わず、比較的挑戦しやすい資格と言えます。

玉掛作業者

工事現場でよく見かけるクレーン付きのトラック(ユニック車)で仕事をする場合は、玉掛けの資格(正式には、玉掛け技能講習修了)が必要になることが多いです。

荷積みや荷降ろしの際に移動式のクレーンを使いますが、荷物をクレーンのフックに引っ掛けたり外したりする玉掛作業で必要なのがこの資格です。受験資格は「18歳以上であること」で、3日間の教習を受けます。トラックドライバーの仕事で玉掛けの資格が必要な場合は、クレーンを操縦するための「小型移動式クレーン」などの資格も合わせて必要になることが多いです。

危険物取扱者

危険物取扱者の資格は、指定数量を超えてガスや灯油、ガソリン、薬品などの危険物を運搬する際に必要な国家資格です。トラックドライバーの仕事では「タンクローリードライバー」が当てはまります。

危険物取扱者には、丙種・乙種・甲種の3種類があり、タンクローリー運転手で主に対象となるのが、ガソリン・灯油類などに関わる「乙種の第4類」。乙種の取得条件はとくになく、誰でも受験が可能です。マークシート方式の試験に合格することで取得できます。

運行管理者

ドライバーの輸送スケジュールの管理などをおこなうのが運行管理の仕事です。トラック運転手の仕事には直接必要のない資格ですが、保有する事業用自動車の台数に応じて、決められた人数の運行管理者を配置しなくてはならないため、どこへ行っても重宝されやすい資格です。ドライバーとしてのキャリアの一つとして、現場で経験を積んだ後に、運行管理者や責任者として内勤スタッフに変わるケースもあります。

トラックドライバーが資格を取るメリット

トラックドライバーとして資格を取るメリットは主に2つ。「手当がもらえる」「仕事の幅が広がる」ということです。

トラックドライバーとして活躍しながら資格取得を目指し、キャリアを積み上げていくという方法もあります。

手当がもらえる

一般的な手当は、勤務時間数や距離(長距離輸送など)によって支給されますが、資格・免許取得者に対して手当が支給されるケースもあります。

例えば、大型免許の保有者(大型トラックに乗務するドライバー)に「大型手当」を支給している会社など…。毎月コンスタントに手当が発生するのはとても大きいです。給与を上げるために資格取得を目指すトラック運転手もいます。

仕事の幅が広がる

資格や免許を取得するほど、運転できるトラックの種類や対応できる荷物の幅が広がります。さまざまな車両を乗りこなせるため、トラック運転手として重宝されやすいです。また、単純に仕事の選択肢が増えるので、就職時にも有利です。

求人をチェックしてみましょう

今回はトラックドライバーに必要な資格をまとめました。トラック運転手として働くために必要となる資格は、「普通免許・準中型自動車免許・中型自動車免許・大型免許」いずれかの自動車免許です。小型トラックや中型トラックなど、運転する車両によって必要な免許が変わります。

ただし、免許の取得時期や、会社の資格支援制度の有無によっても変わってくるので、一番分かりやすいのは求人を見ることです。

求人を募集している会社の事業や輸送内容によっては、自動車免許以外に、けん引免許やフォークリフト免許などの資格が必要になる場合もあるので、併せて確認してみましょう。

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