トラックドライバーの平均年齢は?職場環境はどう変化する?

今回ご紹介するのは、トラックドライバーの平均年齢について。「トラックドライバーの仕事に興味があるけど、何歳くらいの人が働いているんだろう?」「自分の年齢でも転職は可能?」「物流業界って年齢層が高いイメージがあるけど、なんでだろう?」気になる疑問を解説します!

トラックドライバーの平均年齢について、平均年齢が高い理由、トラック運転手を増やすために行われている取り組みや方法も紹介していくので、ぜひご覧ください。

トラックドライバーの平均年齢は?

早速、結論から!トラックドライバーの平均年齢は目安として40代後半です。

国土交通省の「トラック運送業の現況について」によると、中型・小型トラックドライバーの平均年齢は45.4歳、大型の場合は47.5歳(平成28年)となっています。前職業の平均年齢は42.2歳(平成28年)なので、トラックドライバーの平均年齢は、ほかの職業と比べて高い傾向にあることがわかります。

29歳以下の若手は、運送業界全体の10%以下というデータもあり、40代ミドル層や50代・60代中高年層が多いことが分かりますね。トラックドライバーの高齢化に伴い、ドライバー不足が問題にもなっています。

参考:トラック運送業の現況について(国土交通省)

トラックドライバーの平均年齢が高い理由

トラックドライバーの平均年齢が高くなっている原因はなんでしょうか?大きな理由としては2つあります。

年配のドライバーが長く勤めている

深刻な人手不足の状況もあり、年齢に関わらずトラック運転手の需要が高くなっています。そのため、働く場所によっては50代・60代シニア層や、定年後の世代が多く働いているケースも珍しくありません。

仕事内容や運送会社にもよりますが、運転できる免許や資格、経験スキルがあれば年齢を問われないことも多いです。「高齢だと体力的にキツイのでは?」と考えてしまいますが、ドライバーの仕事といっても幅広いので負担の少ない仕事もあります。例えば、

・ルート配送
毎日同じ道、行き先をまわるので仕事を覚えやすいです

・ダンプ運転手
砂などを運ぶので、手積み手降ろしの作業がないのがメリット

・近距離配送
近隣エリアでの運転で、長距離でよくある車中泊の運行がありません

若い世代のドライバーが少ない

トラックドライバーの平均年齢が高い理由として、単純に若い世代のドライバーが少ないことも挙げられます。総務省の調べによると、トラック業界で働く29歳以下の若い世代は、全体の10%以下(平成27年)となっています。

つまり、トラック業界で働く約9割は30代以降。そして、最も多いのが40歳~54歳の層です。

また、厚生労働省の調査によると、トラックドライバーの有効求人倍率は2.68で、他の全職業の約2倍も高いということも分かっています。1人に対して約3件の求人があるということなので、求職者にとっては「仕事を探しやすい」ということになりますが、それだけ人が足りていないという状況も見えてきます…。

参考:トラック運送業の現状等について(国土交通省)

若手のドライバーが増えないのはなぜ?
理由はさまざまですが、「きつそう」「大変そう」といったそもそもの運送業に対するイメージがあること、運転免許が必要なことなどが挙げられます。「ガッツリ稼げるドライバー」という時代もありましたが、今は昔のようには稼げなくなってきました。ただ、企業によってはこんなケースも!

◆いわゆる“ラク”な仕事
⇒配送件数が少ない、土日祝休みなど休日が多い、残業ほぼなしなど

◆普通免許1枚で応募できる仕事
⇒普通免許1枚でできる仕事もなかにはあります。
 また、「入社後に必要免許を取得できる」など、資格取得支援やサポート体制が万全な会社もあります。

◆稼げる仕事
⇒2024年問題もありガッツリ稼ぐことが難しくなってきましたが、
 賞与や手当が充実している企業であれば高い水準も見込めます。

トラックドライバーといってもさまざまな条件の仕事があるので、
一度調べてみることをおススメします!

トラックドライバーを増やすために行われていること

トラックドライバーの平均年齢は高めで、しかも人手不足の状況…。ということが分かったところで、ここからはトラックドライバーを増やすために行われている対策や取り組みについて紹介していきます。

労働条件の改善

トラックドライバーの労働環境は、国土交通省と厚生労働省によって改善が進められており、トラックドライバーの雇用者や荷主に対しても改善を働きかけています。

労働時間を抑えたり、賃金の向上など待遇面の改善を進めたりすることで、人手不足の解消を図っています。実際に下記のような法律や制度の改善がおこなわれています。

荷待ち時間などの記録を義務付け

規定のトラックに乗務した場合は、荷待ち時間などの記録をすることが義務付けされました。平成29年7月1日から施行されており、荷待ち時間による長時間労働(残業時間)の改善や、荷待ち時間の実態把握などが目的です。

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」を策定

労働時間などの改善のために、拘束時間や運転時間、休息期間などの基準として厚生労働省労働基準局が定めているものです。具体的には、

・1箇月の拘束時間は原則293時間が限度
・1 日の休息期間は勤務終了後、継続 8 時間以上必要
・連続運転時間は 4 時間が限度
・時間外労働の上限は年960時間(令和6年4月から)

などがあります。(一部特例あり)基準を国が示してくれることで、ドライバーの雇用者や荷主の共通意識が生まれて、改善しやすくなりそうですね。

参考:荷待ち時間の記録義務付けについて(国土交通省)
参考:トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント(厚生労働省労働基準局)

職場環境の改善

トラックドライバーを増やすために、国土交通省と厚生労働省が連携し、職場環境の改善もおこなわれています。具体的には、

・ITを活用した中継輸送の実証で長時間労働の解消を図る
・ドライバーを雇用する側が雇用管理の正しい知識を習得する場の提供
・所定外労働時間の削減などを実施した中小企業への一部費用の助成
・女性の活躍促進の条件を満たした場合に助成金を支給
・トラック業界の魅力PR等のための高校訪問を実施    など

男性が多い業界のため女性の活躍を促すなど、さまざまな角度から改善がおこなわれており、トラックドライバーの負担軽減・健全な労働環境につながることが期待されています。

参考:トラックドライバーの人材確保・育成に向けて(国土交通省・厚生労働省)

まとめ

いかがでしたか?トラックドライバーの平均年齢は目安として40代後半。年配のドライバーが長く勤めていることや、そもそも若い世代が少ないこともあり、他の職業とくらべて年齢層が高いことがわかりました。

若い担い手が少ないなどの問題はありますが、有効求人倍率が高いことから、年齢や現在の業種問わずに転職しやすい仕事ともいえます。

運送業専門求人サイト【ドラピタ】では、トラックドライバーを中心に運送業の求人を多数掲載中です。年齢制限のない求人や、未経験OKの求人、入社後に必要免許を取得できる求人など、さまざまあるので希望の勤務地から探してみてくださいね。気になる待遇面(給与、年収、手当など)、配送エリア、運ぶ荷物などの詳細も確認できます!