トラックの大型免許を取るには?取得条件や取得方法、必要な費用など

トラックドライバーとしてスキルアップするために、大型運転手を目指したいという方も多いのではないでしょうか?そんな時に必要となるのが、大型自動車免許(大型免許)。大型車は車体が大きい分、内輪差も大きく、ミラーを使った後方確認が難しいため、普通車・中型車と比べて運転が難しい…。だからこそ、免許取得の難易度も高め!まずはこの記事を読んで、取得条件や必要な費用など、基礎の部分を確認してから、スキルアップを目指していきましょう★

大型トラックを運転する前に知っておきたい免許の基礎知識

免許取得の前に、そもそも『大型車』とはどのような定義なのか、という部分からご紹介します!

大型トラックとは?

大型トラックとは、一般的に全長12m、全幅2.5m以内、全高が3.8m以下、最大積載量6.5t以上、車両総重量11t以上のトラックを指す言葉です。
中型自動車免許(中型免許)で運転できる車両の定義は「車両総重量7.5トン以上~11トン未満、最大積載量4.5トン以上~6.5トン未満」となっているので、より荷物をたくさん積める、大きなトラックを運転したい場合は、大型免許が必要となります。

大型免許で運転できる車両の条件と主な種類

では実際に大型免許を所持したら、どのような車両を運転できるのでしょうか?
実は、大型免許の中には「大型自動車第一種免許」「大型自動車第二種免許」という2種類の免許があります。

大型自動車第一種免許で運転できる主な車両は、大型自動車、中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自動車の5種類。
一般的な大型トラックやダンプカーなど【車両総重量11t以上】【最大積載量6.5t以上】の車両を運転する時に必要な免許です。
もう1つの大型免許、大型自動車第二種免許は【乗車定員数30人以上】の観光バスや路線バスなど、旅客のお仕事で大型車両に乗るときに必要となります。

また、大型免許を持っていれば、すべての大型車に乗れるというわけではないのでご注意を!
大型のクレーン車、フォークリフト、除雪機などは、公道を走る場合、大型特殊自動車免許(大型特殊免許)が必要になります。ただし、作業を行うのみなら、各車両の作業用の免許や講習の受講が修了していればOKです。

その他に、タンクローリー運転手になりたい場合も注意が必要。タンクローリーは危険物を運ぶことが多いので、危険物取扱者の資格が必要になることが多いです。大型免許1枚では仕事ができない可能性もあるので注意してくださいね。

また、大型特殊免許や、トレーラーを運転する際に必要になるけん引免許は、大型免許と合わせて免許取得可能な自動車学校も!
スキルの幅を広げるために、合わせて取得してもいいかもしれません。

大型免許の取得の方法

普通自動車免許(普通免許)の取得と違って、大型免許取得には、ある程度の取得条件が必要になります。
取得のための条件面から、取得方法まで、説明していきます◎

大型免許を取得するための受験資格

大型免許では、より大きな車両を運転するため、免許証取得の難易度も高くなっているんです!
必要になる条件は以下の通り。

年齢

満21歳以上
※一定期間の教習を終了かつ、「普通免許」「準中型免許」「中型免許」「大型特殊免許」のいずれかを取得し、1年以上経過(免許停止期間を除く)していれば、19歳以上でも受験可能

取得条件 「普通免許」「準中型免許」「中型免許」「大型特殊免許」のいずれかを取得し、3年経過していること(免許停止期間を除く)
身体条件 ・両目0.8以上、片目0.5以上の視力がある
・赤、青、黄の3色の識別ができる
・三桿(さんかん)法の奥行知覚検査器により3回検査し、誤差の平均が2cm以下である
・10mの距離で、90 dBの警音器の音が両耳で聞こえる(補聴器の利用も可能)
・自動車の運転に支障をきたす身体障害がない
※障害をお持ちの方は事前に運転免許試験場(運転適性窓口)にて要相談

普通車免許を取得する場合と大きく違う部分の1つに、適性検査があります。特徴的なのは視力検査。
ただ視力を図るだけではなく、奥行きを図る「深視力」という視力検査が追加されています。
深視力が高いほど、物体の遠近感・距離感の把握がしっかりできているということ。運転時に必要な能力のため、自動車学校によっては入校時に深視力の検査を行うところもあるようです。

大型免許の受験方法

自動車教習所に通う

大型免許を取得したい場合は、自動車学校に通って学科教習・技能教習を受けるのが一般的な方法です。
自動車学校に通う場合、今持っている免許の種類によって学科教習、技能教習の教習時間や、教習料金が変わってきます。

自動車学校での教習は、教習所内で運転の練習を行う第一段階と、路上教習を行う第二段階に分かれています。
第一段階のあとに修了検定を受けて、仮免許証を交付されたら、第二段階の路上教習へ進みます。
1番教習時間が少なく、教習料金も少ないのが「中型免許」を持っている人。
また、平成19年6月1日までに取得した”旧普通免許”と呼ばれる免許を所持している人は、8tまでの重量限定で中型車も運転可能であるため、中型相当の免許として、2番目に教習時間が少なくなります。
その他、AT限定免許か、MTかによっても教習時間は変わってくるので、自分の免許証を再度確認してみてください。
普通免許(AT限定)の場合は限定解除が必要になるため、その分費用は高くなります。

自動車学校に通って免許を取るメリットは、大型車の運転練習がしっかりできて、合格率が高いことです。
デメリットは、費用がかかること、自動車学校に通う手間があること。
自動車学校に通った場合の料金の相場は、中型免許を所持している場合で20~25万円前後普通免許を所持している場合で30~35万円前後。また、通学の場合、大型免許取得まで最短で2週間ほどの期間はかかります。自分の仕事のスケジュールとの兼ね合いや、自動車学校側の教習時間の空き状況などを含めると2ヶ月ほどの期間が必要になることも…

できるだけ『速く』『安く』大型免許取得を目指したいなら、合宿免許を利用することがおすすめです。
合宿免許なら、連続で教習を受けることができるので短期間で免許取得を目指せます。さらに、教習スケジュールは自動車学校側が決めているので、通学のように「なかなか乗車予約が取れなくて、技能教習を進められない…」ということもありません。
また、料金的にもお得になるのが嬉しいポイント。入校から卒業検定までの検定料金のほかに、合宿免許で宿泊する施設の宿泊料金や食事も含まれており、お得に免許取得を目指せます。教習所によっては、合宿所までのアクセスを考慮して、交通費が支給される場合も!

通学・合宿に関わらず、自動車学校での教習終了後、卒業検定を受けて合格すると、免許センターで適性検査を受けることになります。
そこで学科試験・適性検査に合格すると、晴れて大型免許が交付されます。

一発試験に挑戦する

もう一つの方法として、直接試験場で受験する一発試験を受けることもできます。
流れとしては以下の通り。

  1. 適性試験
  2. 仮免許技能試験
    ⇒合格すると「仮免許証」が発行され、路上で大型車の運転練習が可能になります。
  3. 路上練習
    ⇒本試験を受ける前の3ヵ月以内に、5日以上の路上練習が必須です。
  4. 本試験
  5. 取得時講習を受講後、免許交付
    ⇒直接運転免許試験場で受験して合格した場合に、免許証の交付を受けるための講習です。

一発試験だと、直接技能試験を受けられるので、免許の取得費用が安いのが大きなメリット。
合計でも4万円ほどで大型免許を取得できます。

大型仮免許試験 5,500円
大型免許本試験 8,650円
取得時講習 22,000円
合計 36,150円

ただし、練習場所を確保したり、路上練習に同乗する人を探さなければいけなかったりというデメリットも。
さらに自分で運転技術を身に着ける必要があるので、合格率も低く、難易度が高くなってしまいます。
なので、自動車学校に入校して免許証をとる人が大多数です。

大型免許の取得時に使える補助金・助成金

大型免許取得には意外とお金がかかる…!そこで、免許取得時に利用できる制度についてもご紹介します。

教育訓練給付制度

働く人の能力開発やキャリア形成の支援を行う制度で、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として作られました。
この制度を利用すると、受講費用の一部が支給されます。
運送業界では大型一種免許が制度の対象となっていて、受講費用の40%(上限20万円)を受け取ることが可能。
教習料金の補助を受けられます。
利用するにはハローワークへの申請など、手続きが決まっているのでご注意を!

◇教育訓練給付制度について詳しくはこちら

人材開発支援助成金

こちらは個人ではなく、会社が利用できる助成金の制度です。
「教育訓練休暇制度」という有給休暇のなかで、職業能力の開発や向上を促進する制度を適用している事業主に対して、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部などを助成します。
助成対象は、受講する労働者(正社員)の職務との関連性が認められ、かつ申請するコースの要件を満たしていること。
細かい条件はありますが、例えば運送業界の場合だと『トラックドライバーの大型免許取得のため、自動車学校で教習を受講させる訓練費』は助成の対象となります。
こちらも各都道府県の労働局、またはハローワークに申請するという手続きがありますが、事業主(会社)からの申請になるので、個人のドライバーさんが手続きすることはないでしょう。

人材開発支援助成金について詳しくはこちら

いかがでしたか?

今回はトラックやダンプカーといった”大型トラック”の運転に必要な、大型免許について詳しくご紹介しました!
大型免許取得には、自動車学校に通う通学と、合宿免許の2種類の方法が一般的です。
効率よく大型免許を取りたいなら、合宿免許がおすすめ!
また、教育訓練給付制度や、会社の免許取得支援制度などを利用すれば、免許取得にかかる費用を抑えることもできます。

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