軽貨物ドライバーって?宅配・企業配・スポット便を解説!仕事内容のメリットも紹介

「軽貨物ドライバー、やってみたいな~」となんとなく考えている方、「運送業に興味があるんだけど、仕事内容がよくわからない」と思っている方もいると思います。


今回は数あるドライバーのお仕事のなかから、軽貨物配送ドライバーについて取り上げます。軽貨物配送ドライバーの仕事内容は主に3パターン。その他、正社員や業務委託などの働き方の種類、仕事の魅力についても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

軽貨物ドライバーの仕事内容の主な種類

軽貨物配送とは、トラックを使用する一般貨物輸送とは異なり、軽バン・軽トラック・軽自動車などの小型貨物車両を使用して荷物を運ぶ配送サービスのことです。主に個人宅や企業向けに、小口配送やラストワンマイル配送などで利用されるのが特徴。

荷物を積み込んで指定された住所まで配送するという基本的な流れは共通していますが、軽貨物ドライバーの仕事内容には大きく分けて3つの種類があります。それぞれの配送スタイルによって求められるスキルや働き方も異なるのです。

個人宅に荷物を届ける「宅配」

軽貨物配送ドライバーの中でも、最も需要が高くメジャーな仕事内容が「宅配業務」です。これは、個人宅に対して、通販サイト(ECサイト)やネットスーパーで購入された商品を配送する仕事を指します。

宅配ドライバーの1日の配送件数は比較的多めですが、配達1件ごとに報酬が支払われる出来高制が一般的で、配達すればするほど収入アップが見込めるのが大きな特徴。また、担当エリアは限定されているケースが多く、決まった地域を効率的に回るルート配送となることがほとんどです。

さらに、ネット通販の利用者数は年々増加しており、宅配ニーズは今後も拡大傾向にあります。加えて、貨物軽自動車運送事業は、必要な届け出を提出して受理されれば個人でも開業可能なため、フリーランスドライバーや個人事業主として参入しやすい業種です。

こうした背景から、宅配ドライバーの求人情報は非常に多く、未経験からでも始められる軽貨物配送の仕事として注目されています。

店舗やオフィスに荷物を届ける「企業配」

軽貨物配送の中には、個人宅ではなく企業や店舗・オフィスを配送先とする「企業配(企業配送)」の仕事もあります。企業配送は宅配便に比べて大きめの荷物を扱うこともありますが、1日の配達件数は比較的少なめで、効率的に働きやすいのが特徴です。

また、企業の営業時間に合わせて荷物を届けるため、夜間の配送や不在による再配達が発生しにくいというメリットがあります。決まった時間帯で働ける固定スケジュール制の案件が多く、1日の報酬があらかじめ設定されているケースも多いため、安定した収入を得やすい仕事といえるでしょう。

さらに、毎日決まった企業や店舗へ荷物を届ける「ルート配送(定期便)」の形式も多く、未経験者でも始めやすい軽貨物配送のスタイルとして注目されています。時間に追われにくく、体力的にも無理のない働き方が可能なため、シニア層や主婦層にも人気のある配送業務です。

突発的な配達依頼に対応する「スポット配送」

軽貨物配送の中には、突発的な依頼に対応する「スポット配送(スポット便・スポット輸送)」と呼ばれる仕事もあります。これは、決まったルートや定期的な配送ではなく、急な配送ニーズに応じて単発で対応する配送スタイルです。

スポット便は、大型トラックでは対応しにくい細かい配送先や、至急で荷物を届ける必要がある緊急配送で利用されるケースが多く、企業からのチャーター便として依頼されることもあります

こうした配送業務は、即対応が求められる代わりに高単価報酬の案件が多いのが特徴です。求人の数自体は他の業務形態に比べて多くはありませんが、フリーランスの軽貨物ドライバーや副業で稼ぎたい方にとっては効率よく収入を得やすい仕事の一つです。

軽貨物ドライバーの主な働き方の種類

軽貨物配送ドライバーは、雇用形態によって働き方が変わってきます。転職や仕事探し前に、自分にあった働き方を見定めるために、メリット・デメリットを確認しておきましょう。働き方は主に、「正社員」「業務委託ドライバー」「フリーランス」の3種類です。

安定重視なら「正社員」がオススメ

軽貨物配送ドライバーとしての働き方の一つに、企業に正社員として雇用される勤務形態があります。正社員ドライバーの最大の魅力は、安定した月給制や各種福利厚生、社会保険の完備など、生活基盤をしっかり支えてくれる安心感にあります。

また、社会的な信用度も高まりやすく、住宅ローンや自動車ローンなどの審査にも有利に働くケースが多いのがメリットです。安定志向の方や、長期的に働きたい方に人気の働き方です。

一方で、フリーランスや業務委託ドライバーと比べて、収入面では上限が決まりやすく、会社の就業規則や勤務時間に従う必要があるため、自由度はやや低くなります。とはいえ、安定した収入を得たい方には、正社員ドライバーという選択肢は非常に魅力的です。

業界的にオーソドックスな「業務委託ドライバー」

軽貨物配送の働き方として最も一般的なのが、運送会社と個人で業務委託契約を結び、配送業務を請け負う「業務委託ドライバー」というスタイルです。現在、多くの企業がこの形態を採用しており、軽貨物ドライバーの求人の中でも特に求人数が多いのが特徴です。

業務委託は、学歴や年齢、職歴に関係なく始めやすいのが魅力で、配送件数や稼働日数に応じて自分の頑張り次第で収入を大きく伸ばせるのも大きなメリットです。副業・独立・開業を目指す人にも人気の働き方です。

ただし、正社員と異なり固定給ではないため、仕事量によって年収が変動することもあり、収入が不安定になるリスクもあります。

とはいえ、業務委託でも「最低保証あり」や「固定報酬型」の案件を用意している運送会社もあり、未経験者向けに充実した研修制度を提供している企業も増加中です。初めて軽貨物配送を始める方は、給与保障制度やサポート体制が整っている企業を選ぶことで、安心してスタートできます。

全部自力でガッツリ稼ぎたいという方は「フリーランス」がオススメ

軽貨物ドライバーとしてのキャリアの中で、個人事業主として独立開業し、フリーランスとして働くという選択肢もあります。これは、自分で営業を行い、荷主と直接契約して配送案件を受けるスタイルで、近年注目されている働き方の一つです。

働いた分がすべて自分の収入になる点では業務委託と似ていますが、仲介業者や元請け会社を通さないため、中間マージンや手数料が発生せず、より高い手取り収入が得られるのが大きなメリットです。また、勤務時間や休みを自分で調整できる自由度の高さも、フリーランスならではの魅力です。

一方で、定期的な仕事の保証がないため、営業力や人脈構築が必要になり、安定収入を得るまでには時間がかかることもあります。さらに、確定申告や経理処理など、事務的な手続きもすべて自己責任で行う必要があります。

そのため、まずは業務委託やルート配送などで実務経験を積み、ある程度ノウハウや実績を得てからフリーランスとして独立開業を目指すのが現実的です。最近では、軽貨物ドライバー向けに独立支援や開業サポートを行っている企業も増えており、初めてでも安心してスタートできる環境が整いつつあります。

軽貨物ドライバーとして働く魅力

最後に軽貨物ドライバーとして働く魅力をご紹介します。やりがいにも関わってくる部分なので、気になる方は参考にしてみてください。

メリット①お客様から直接「ありがとう」がもらえる、やりがいのある仕事

軽貨物配送ドライバーの魅力の一つは、荷物を直接お客様に届けるため、感謝の言葉をもらえる機会が多いことです。個人宅や店舗、企業オフィスなど、受取人と直接接する機会が多く、「ありがとう」「助かったよ」といった言葉をもらえる仕事です。

同じ配送業でも、長距離トラックドライバーやルート配送では顧客と接する機会が少ないことが多いため、「人に感謝される仕事がしたい」「人の役に立ちたい」という方には特におすすめです。面接時の志望動機としてもアピールしやすいポイントです。

メリット②自由な働き方・自分の裁量で動ける

軽貨物配送の業務委託ドライバーとして働く場合、自分の裁量で働きやすいのが魅力です。納品時間や集荷時間を守れれば、配送ルートや休憩時間を自分で調整できるため、効率的に仕事を進めることができます。

企業によっては、出勤時間や勤務日数も比較的自由に設定可能で、副業としての軽貨物配送も人気です。1人作業なので、職場の人間関係に疲れた方や、マイペースに働きたい方にも最適な仕事です。

メリット③普通免許だけでスタート可能!未経験でも始めやすい

軽貨物配送ドライバーは、普通自動車第一種運転免許(AT限定可)があればすぐに始められる仕事です。大型免許や特別な資格は不要で、未経験・無資格からでも参入しやすい配送業として人気があります。

実際に、女性ドライバーや中高年の方、定年後の再就職として活躍するシニア層も多数。年齢・性別問わず、誰でも挑戦しやすいのが大きな特徴です。

メリット④高収入を目指せるチャンスあり

業務委託やフリーランスとして働く軽貨物ドライバーは、配送件数や契約内容によって高収入を目指すことも可能です。月収の相場は20〜50万円程度ですが、頑張り次第で月収70万円以上も実現可能です。

もちろん、ガソリン代・保険・車両維持費などを差し引いた金額が実際の手取り収入となりますが、会社員よりも収入の上限が高い点が魅力です。

また、黒ナンバー車両(事業用軽貨物車)を用意する必要がある場合も、初期費用ゼロ・車両レンタル可の企業が多いため、資金がなくても始められます

まとめ

今回は軽貨物ドライバーの仕事内容ほか、主な3つの働き方、仕事の魅力について紹介しました。

・軽貨物ドライバーの主な仕事内容は3パターン
・一番メジャーな仕事は、個人宅に荷物を届ける「宅配」
・働き方は主に、正社員・業務委託・フリーランスのいずれか

軽貨物ドライバーの仕事の探し方は、マッチングサービスなどさまざまありますが、株式会社オーサムエージェントが運営する運送業界の専門求人サイト「ドラピタ」もぜひ活用してみてください。登録不要で応募もカンタン!

軽貨物ドライバーに限らず、トラックドライバーなど幅広い職種の募集求人を公開しているので、業務内容や仕事の流れなど詳しい情報を見てみるだけでも参考になりますよ◎